浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0106A01: | 法然上人傳記卷第一下 |
J17_0106A02: | |
J17_0106A03: | 登西塔北谷持法房事 入皇圓阿闍梨室事 |
J17_0106A04: | 遂出家受戒學六十卷事 入叡空上人室事 |
J17_0106A05: | 法花修時白象現事 眞言修行時觀成就事 |
J17_0106A06: | 暗夜得光明事 花嚴披覽時靑龍出現事 |
J17_0106A07: | 藏俊僧都寬雅法印等對面事 |
J17_0106A08: | 紫雲覆日本國事 叡空上人臨終事 |
J17_0106A09: | 登西塔北谷持法房事 |
J17_0106A10: | 久安三年三月十五日登山す。彼叔父の觀覺は。もと |
J17_0106A11: | は山門の住侶也けるが。隨分の修學者にて。成業の |
J17_0106A12: | 望をなしけるに。思ひの外に流轉しける恨によりて |
J17_0106A13: | 南都にうつりけるが。學道の望をとげて。ほどなく |
J17_0106A14: | 得業になりて。久しくの得業とぞ申ける。然どもな |
J17_0106A15: | を本山の舊執ありけるにや。此兒をば。延曆寺西塔 |
J17_0106A16: | 北谷持法房の源光法師がもとへぞ登せける。彼時觀 |
J17_0106A17: | 覺得業が狀に。進上。大聖文殊の像一體。と書る間。 |
J17_0106B18: | 源光此消息を披閲して。文殊の像を尋るに。文殊の |
J17_0106B19: | 像は見へずして。小兒來れり。源光先日のゆめに文 |
J17_0106B20: | 殊を拜す。今の消息に符合せり。文殊の像とは此兒 |
J17_0106B21: | の器量をほめたる詞なりと心得て。即書を授に。流 |
J17_0106B22: | るる水よりも速也。 |
J17_0106B23: | 入皇圓阿闍梨室の事 |
J17_0106B24: | この兒の器量等倫にこえ。ほどなく拔羣の名譽有け |
J17_0106B25: | れば。源光が云。我は是魯鈍の淺才也。すべからく |
J17_0106B26: | 碩學に付て。圓宗の奧義をきはむべしとて。同年四 |
J17_0106B27: | 月八日。功德院の阿闍梨皇圓に入室せしむ。闍梨手 |
J17_0106B28: | をうちて云。去夜の夢に。滿月室に入と見る。少生 |
J17_0106B29: | 又俊利也。ただ人にあらずといひて。法門をならは |
J17_0106B30: | しむ。彼闍梨は粟田の關白四代の後。權守重兼が嫡 |
J17_0106B31: | 子。少納言資隆の朝臣の兄也。隆寬律師の伯父。皇 |
J17_0106B32: | 覺法橋の弟子。時にとりての名匠也。 |
J17_0106B33: | 遂出家受戒學六十卷事 |
J17_0106B34: | 同年の仲冬に出家受戒す。或時師に申て云。すでに |