浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J17_0056A01: | ぞ、いただきに、そそぎける。いま思あはすれば、 |
J17_0056A02: | 祕密灌頂とかやに、物はいはずして、いただきに、 |
J17_0056A03: | そそぐと申は、かやうの事にや侍らん。 |
J17_0056A04: | かたみとてはかなきおやのととめてしこのわかれ |
J17_0056A05: | さへまたいかにせん |
J17_0056A06: | 三。まことに、うめる子におしへらると。薩婆 |
J17_0056A07: | 悉達の、母の御ために、耶摩經をとき給けん |
J17_0056A08: | も、さこそと、よろづをしのびて、ちかくは、 |
J17_0056A09: | 人とならんことをまち、とをくは、佛になら |
J17_0056A10: | んまでをこそ、なき人のこけのしたまでも、 |
J17_0056A11: | 申いれ侍らめ。されども、有爲のならひ忍び |
J17_0056A12: | がたく、昔、迦葉尊者だにも、別には、こゑ |
J17_0056A13: | 大千にうごかし、善吉尊者も、手に一鉢をす |
J17_0056A14: | て給ければ、まして女身にては、いかにもな |
J17_0056A15: | ぐさめがたく侍ぞや。 |
J17_0056A16: | 母子訣別の圖 |
J17_0056A17: | 二。この事はりをば。觀覺こそ申さまほしく侍つる |
J17_0056A18: | を、こまごまと、ありありしく、おほせ事侍れば、 |
J17_0056B19: | それにつけても、かしこくぞ御學問のよし、思より |
J17_0056B20: | 侍ける。むかし、晋の叡公、いとけなくして、法花 |
J17_0056B21: | 經翻譯とき、師匠の人天交接の詞、かきわづらい給 |
J17_0056B22: | ける。さかしうおもひあはせられて、あはれにこそ。 |
J17_0056B23: | 上 洛 の 圖 |
J17_0056B24: | 夫以、天台山者、桓武先帝、傳敎大師、起誓於鷲嶺 |
J17_0056B25: | 之月、弘法於馬臺之風。先帝闢平安城、而固百王 |
J17_0056B26: | 之社稷、大師立延曆寺、而布一乘之垂迹。佛法王 |
J17_0056B27: | 法互致衞護、一乘萬乘倶期周遍。古人有言、松茂 |
J17_0056B28: | 栢喜芝死蘭泣、物之相感草木猶爾云云よりて山門には |
J17_0056B29: | ひとすぢに、君と國とをいのりたてまつり、皇帝 |
J17_0056B30: | は、ふたごごろましまさず、法と人とを、はぐくみ |
J17_0056B31: | まします。因縁、靈山のむかしよりふかく、ちぎり |
J17_0056B32: | こと野野いまにひろし。 |
J17_0056B33: | 登 山 の 圖 |
J17_0056B34: | 初登山の時、ひさしの得業觀覺の狀云、 |
J17_0056B35: | 進上 |