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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0748A01: 座主へ進せらるるは同しく元久元年十一月七日な
J09_0748A02: り爾らは此七箇條は元久より已前に記し玉ふと見
J09_0748A03: へたり扨此の七箇條と元久年中の七箇條とは箇條
J09_0748A04: は七つあれとも文中多く相違せり爾れは元久のと
J09_0748A05: 別なること分明也扨此の七箇條に始めに三心の沙
J09_0748A06: 汰あり是亦難心得事也但し此の七箇條は宗門行
J09_0748A07: 者の勸誡なれは先つ最初に行者の要法を示さんと
J09_0748A08: 思召して三心の沙汰を出し次に箇條を擧け玉ふか
J09_0748A09: 若し亦外の法語なるを後人自然によせ合せたるを
J09_0748A10: 其儘に此に載せ玉ふにもやあらん了惠上人も元祖の
J09_0748A11: 直筆はかりを取つて語燈錄に編み玉ふにもあるへ
J09_0748A12: からす爾れとも何れを是とも治定しかたし只愚の推
J09_0748A13: 度也後人檢之御傳第三十一卷之初丁七丁可見合扨此の七箇條は御傳第
J09_0748A14: 廿一卷十三丁已下の法語を此には七箇條にして有りさ
J09_0748A15: れは唯勸誡の詞にて起請とまては云ひ難し傳の卷の
J09_0748A16: 初にも上人つねに仰せられける御詞とあり爾れは
J09_0748A17: 定めて此の別紙に起請の御詞あるへきこと也不爾
J09_0748B18: 者今の起請文の題號心得かたし○十八丁往生をゑすと
J09_0748B19: いへりとは疏の意なるか故に云へりと釋し玉ふ也○
J09_0748B20: いかにもとはいかやうにしてもと云ふこと也歸命上本六丁
J09_0748B21: ○やうとは三心のありさまなり○喜足小欲の貪あり
J09_0748B22: 不喜足大欲の貪ありとは此の二種の貪は出倶舍賢
J09_0748B23: 聖品頌疏二十二之六丁云已得衣等更多希求名不喜足是喜
J09_0748B24: 足所無也若未得衣等更多希求名爲大欲是少
J09_0748B25: 欲所無也已上舊云知足新名喜足即是少欲知足對
J09_0748B26: 治不喜大欲貪望西五之十二丁引此意釋成せり頭に出之名義辨事五之七丁爾るに記主
J09_0748B27: 於宗要擧有云義此の元祖の法語を評判せり往見
J09_0748B28: るへし東宗要四之十丁同見四之五丁良榮見聞四○瞋煩惱も敬上慈下等とは先
J09_0748B29: つ貪瞋は虚假能發の煩惱なり爾るに依貪瞋怖求
J09_0748B30: 名利時可發虚假道理なることなるに今依瞋敬
J09_0748B31: 上慈下を破ると云ふ事其道理無きに似たりと云ふ
J09_0748B32: とき總して不限敬上慈下一切の不善は瞋より生
J09_0748B33: する也或は嫉妬し或は憤恨し又世間一切向所對境
J09_0748B34: 之時順增貪意違還起瞋皆是瞋の等流なり爾

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