浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0705A01: | 爲めに極樂の依正を説き玉ふ也是れ偏に欣求淨土の |
J09_0705A02: | 心を勸めんため也○少善根等とは先つは餘行の讀誦 |
J09_0705A03: | 大乘等の行も攝機の願に乘して往生する也爾れは此 |
J09_0705A04: | 等の行も往生はすれとも皆是れ選擇の法也何んとな |
J09_0705A05: | れは文盲なる者や學文せさる者は讀誦善解義趣等の |
J09_0705A06: | 行は不叶又平生は經を讀むと云へとも臨終に讀む |
J09_0705A07: | ことは不叶善解義趣戒行も亦復如是其の上雜行に |
J09_0705A08: | は十三の失有りそれとも一行に悉く十三有るには非 |
J09_0705A09: | れとも或は二三有る也况や念佛に對すれは各守一隅 |
J09_0705A10: | にして少善根也念佛は多善根にして萬機普益平生臨 |
J09_0705A11: | 終に修し易きは唯此の念佛也多善根とは一切の功德 |
J09_0705A12: | 成滿して如屋舍是の故に少善根の雜行を選捨して |
J09_0705A13: | 多善根の念佛を選取し玉ふ也釋迦如來も隨他の前に |
J09_0705A14: | は餘行を説くといへとも隨自の前には此の阿彌陀經 |
J09_0705A15: | に只念佛の一法を説き玉ふ也扨少善根とは往生の行 |
J09_0705A16: | の中に雜行を指して云少善根聖道家の万行を指す |
J09_0705A17: | には非す聖道は此土得脱の故に不可以少善根とは |
J09_0705B18: | 不可説爾れは淨土往生の中の萬行を指して云少 |
J09_0705B19: | 善根也○執持してとは安心の手を以て名號の行を |
J09_0705B20: | 執り持つなり○一日七日とは此の經には少より多に |
J09_0705B21: | 至り大經の乃至十念と觀經は平生の多より臨終の少 |
J09_0705B22: | に至りて説く也時節も長きより短きに至る阿彌陀經 |
J09_0705B23: | は短きより長きに往く次第也此の經に聞説阿彌陀佛 |
J09_0705B24: | と説きて臨終に此の名號を聞きて一日申して死す |
J09_0705B25: | る人も有り或は命か延ひて七日に至ることも有る |
J09_0705B26: | 也又一日七日と説くか故に別時念佛なりと云ことも |
J09_0705B27: | 有り爾れとも經文の表にては臨終也扨又一日の中に |
J09_0705B28: | も段段有り十二時を一日と云ふ其の一日の中にも或 |
J09_0705B29: | は千遍萬遍十聲一聲も可有也一聲は雖少多善根に |
J09_0705B30: | して生すること不可疑○衆生これを信せさらん等 |
J09_0705B31: | とは此の名號は易行の故に衆生の疑多し此の故に下 |
J09_0705B32: | に難信之法と説く是を以て諸佛の證誠あり聖道家 |
J09_0705B33: | の人は大に疑へり其の由は既に斷無明の位ならては |
J09_0705B34: | 報土得入は不叶と云ふか故に又淨土家の中にも雜 |