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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0555A01: に申候人人おほく候へは。まことにさぞ候らん。
J09_0555A02: それは餘宗の意にてこそ候らめ。よしあしをさだめ
J09_0555A03: 申べきに候はす。僻事と申さは。をそれあるかたお
J09_0555A04: ほく候。たたし淨土宗の意。善導の御釋には。往生
J09_0555A05: の行に大にわかちて二つとす。一には正行。二には
J09_0555A06: 雜行也。はしめに正行といふは。是にあまたの行あ
J09_0555A07: り。はしめに讀誦正行といふは。これは無量壽經。
J09_0555A08: 觀經。阿彌陀經等の三部經を讀誦する也。次に觀察
J09_0555A09: 正行といふは。これはかの國の依正二報のありさま
J09_0555A10: を觀する也。次に禮拜正行といふは。これは阿彌陀
J09_0555A11: ほとけを禮拜する也。次に稱名正行といふは。南無
J09_0555A12: 阿彌陀佛ととなふる也。次に讃嘆供養正行といふ
J09_0555A13: は。これは阿彌陀佛を讃嘆したてまつる也。これを
J09_0555A14: さして五種の正行となづく。讃嘆と供養とを二つの
J09_0555A15: 行とする時は。六種の正行とも申也。此正行に付てふ
J09_0555A16: さねて二つとす。一には一心にもはら彌陀の名號を
J09_0555A17: となへたてまつりて。立居起臥。晝夜に忘るること
J09_0555B18: なく。念念にすてざる者を。これを正定の業となづ
J09_0555B19: く。かの佛の本願に順するがゆへにと申て。念佛を
J09_0555B20: もてまさしくさだめたる往生の業と立て候。もし禮
J09_0555B21: 誦等によるをは。なづけて助業とすと申て。念佛の
J09_0555B22: ほかの禮拜讀誦讃嘆供養なとをは。かの念佛をたす
J09_0555B23: くる業と申て候也。さてこの正定業と。助業とをの
J09_0555B24: ぞきて。そのほかのもろもろの業をは。みな雜行と
J09_0555B25: なづく。布施持戒忍辱精進等の六度万行も。法花經
J09_0555B26: をもよみ。眞言をもをこなひ。かくのことくのもろもろ
J09_0555B27: の行をは。みなことことく雜行となづく。さきの
J09_0555B28: 正行を修するをは。專修の行者といひ。のちの雜行
J09_0555B29: を修するをは。雜修の行者と申候也。この二行の得
J09_0555B30: 失を判するに。さきの正行を修するには。心つねに
J09_0555B31: かの國に親近して。憶念ひまなく。のちの雜行を行
J09_0555B32: するには。心つねに間斷す。廻向してむまるる事を
J09_0555B33: うへしといへとも。すべて疎雜の行となづくといひ
J09_0555B34: て。極樂にうとき行といへり。又專修のものは。十

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