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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0544A01: 心すくなきがゆへに。白道のことしとたとふるな
J09_0544A02: り。水波つねに道をうるほすといふは。愛心つねに
J09_0544A03: をこりて善心を染汙する也。又火㷔つねに道をやく
J09_0544A04: といふは。瞋嫌の心よく功德の法財をやく也。人み
J09_0544A05: ちの上をゆきて直に西にむかふといふは。即もろ
J09_0544A06: もろの行業をめくらして直に西にむかふにたとふる
J09_0544A07: 也。東の岸に人のこゑありてすすめやるをききて。
J09_0544A08: 道をたつねて直に西にすすむといふは。即釋迦すで
J09_0544A09: に滅し給ひてのち。人見たてまつらされとも。なを
J09_0544A10: 敎法ありてたつねつへし。是を聲のことしとたとふ
J09_0544A11: る也。あるひはゆく事一分二分するに。群賊等よひ
J09_0544A12: かへすといふは。別解別行惡見人等。みだりに見解を
J09_0544A13: ときてあひ惑亂し。をよひみづから罪をつくりて退
J09_0544A14: 失するにたとふる也。西の岸のうへに人ありてよは
J09_0544A15: ふといふは。即彌陀の願の意にたとふる也。須臾に
J09_0544A16: すなはちにしの岸にいたりて。善友あひ見てよろこ
J09_0544A17: ふといふは。すなはち衆生ひさしく生死にしづみて
J09_0544B18: 曠劫に輪迴し迷倒し。みつからまよひて解脱するに
J09_0544B19: よしなし。あふきて釋迦發遣して西方にむかはしめ
J09_0544B20: 給ふことをかふふり。又彌陀の悲心まねきよばひ給
J09_0544B21: によりて。二尊の意に信順して。水火の二河をかへ
J09_0544B22: りみず。念念にわするる事なく。かの願力の道に乘
J09_0544B23: していのちをすてをはりてのち。かの國にむまるる
J09_0544B24: ことをえて。ほとけをみたてまつりて。慶喜する事
J09_0544B25: きはまりなからんにたとふる也。行者行住坐臥の三
J09_0544B26: 業に修するところ。晝夜時節を問ことなくつねに此
J09_0544B27: 解をなし。此想ひをなすを。廻向發願心といふ。又
J09_0544B28: 廻向といふは。かの國にむまれをはりて。大悲をを
J09_0544B29: こして。生死にかへりいりて。衆生を敎化するを廻
J09_0544B30: 向となづく。三心すてに具すれは。行として成ぜす
J09_0544B31: といふ事なし。願行すてに成して。もしむまれすと
J09_0544B32: いはは。此ことはりある事なけんと。已上善導の釋
J09_0544B33: の文なり
J09_0544B34: 問。阿彌陀經の中には。一心不亂と候はこれ阿彌陀

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