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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0480A01: ちに還りいらすして。自然に壞爛せんとの給へり。し
J09_0480A02: かれは是をうたかはんものは。彌陀の本願をうたか
J09_0480A03: のふみにあらす。釋尊の所説をうたかふなり。釋尊の
J09_0480A04: 所説をうたかふは。六方恒沙の諸佛の所説をうたか
J09_0480A05: ふなり。すなはち是大千にのへ給へる舌相を壞爛す
J09_0480A06: る也。もし又是を信せは。たた彌陀の本願を信するの
J09_0480A07: みにあらす釋尊の所説を信するなり。釋尊の所説を
J09_0480A08: 信するは。六方恒沙の諸佛の所説を信する也。一切の
J09_0480A09: 諸佛を信するは。一切の法を信するになる。一切の法
J09_0480A10: を信するは。一切の菩薩を信するになる。これすなは
J09_0480A11: ち一切の三寳を信するなり。この信ひろくして廣大
J09_0480A12: の信心なり。善導和尚のいわく。爲斷凡夫疑見執
J09_0480A13: 皆舒舌相覆三千共證七日稱名號又表釋迦言
J09_0480A14: 説眞六方如來舒舌證專稱名號至西方到彼花
J09_0480A15: 開聞妙法十地願行自然彰心心念佛莫生疑六方如
J09_0480A16: 來證不虚三業專心無雜亂百寳蓮花應時見
J09_0480B17: 御誓言の書
J09_0480B18: もろこしわか朝に。もろもろの智者たちの沙汰し申
J09_0480B19: さるる。觀念の念にもあらす。又學問をして念の心
J09_0480B20: をさとりて申す念佛にもあらす。たた往生極樂のた
J09_0480B21: めには。南無阿彌陀佛と申して。うたかひなく往生
J09_0480B22: するそとおもひとりて。申すほかには別の子細候は
J09_0480B23: す。たたし三心四種なと申す事の候は。みな决定し
J09_0480B24: て。南無阿彌陀佛にて往生するそと思うちにこもり
J09_0480B25: 候なり。このほかにおくふかき事を存せは。二尊の
J09_0480B26: 御あはれみにはつれ。本願にもれ候へし。念佛を信
J09_0480B27: せん人は。たとひ一代の御のりをよくよく學すと
J09_0480B28: も。一文不知の愚鈍の身になして。尼入道の無智の
J09_0480B29: ともからにおなしくして。智者のふるまひをせすし
J09_0480B30: てたた一向に念佛すへし
J09_0480B31: これは御自筆の書なり。勢觀聖人にさづけら
J09_0480B32: れき

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