浄土宗全書を検索する
AND検索：複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後２行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J09_0478A01: | るしをきて未來にもつたへ。御かた見ともせんとい |
| J09_0478A02: | ひて。多羅葉をひろひて。ことことく是をしるしを |
| J09_0478A03: | きしを。三藏たちこれを譯して唐土にひろめ。本朝 |
| J09_0478A04: | へつたへたまふ。諸宗に學するところの一代聖敎こ |
| J09_0478A05: | れ也。しかるに阿彌陀如來。善導和尚となのりて。 |
| J09_0478A06: | 唐土にいてて。如來出現於五濁隨宜方便化群萠 |
| J09_0478A07: | 或説多聞而得度或説小解證三明或敎福惠雙除 |
| J09_0478A08: | 障或敎禪念坐思量種種法門皆解脱無過念佛往 |
| J09_0478A09: | 西方上盡一形至十念三念五念佛來迎直爲彌陀 |
| J09_0478A10: | 弘誓重致使凡夫念即生との給へり。釋尊出世の |
| J09_0478A11: | 本懷。たたこの事にありといふべし。自信敎人信 |
| J09_0478A12: | 難中轉更難大悲傳普化眞成報佛恩といへは釋尊 |
| J09_0478A13: | の恩を報するも。また唯この念佛にありといふべ |
| J09_0478A14: | し。もしこのたひむなしくすきなは。出離いつれの時 |
| J09_0478A15: | をか期せんとする。すみやかに信心ををこして生死 |
| J09_0478A16: | を過度すべし。次に廻向發願心といは。人ことに具 |
| J09_0478A17: | しつべき事なり。國土の快樂をききてたれかねかは |
| J09_0478B18: | さらんや。そもそもかの國土に九品の差別あり。われ |
| J09_0478B19: | らいつれの品をか期すへき。善導和尚の御意は極樂 |
| J09_0478B20: | は是報土。彌陀は是報佛なり。されは未斷惑の凡夫 |
| J09_0478B21: | は。すべてむまるへからすといへとも。彌陀別願の |
| J09_0478B22: | 不思議にて。罪惡生死の凡夫。一念十念してすなは |
| J09_0478B23: | ちむまると釋し給へり。しかるを上古よりこのかた。 |
| J09_0478B24: | おほく下品といふとも足ぬべしといひて上品をねが |
| J09_0478B25: | はす。これは惡業のをもきををそれて心を上品に |
| J09_0478B26: | かけさる也。もしそれ惡業によらは惣て往生すへか |
| J09_0478B27: | らず。願力によてむまれなはなんそ上品にすすまん |
| J09_0478B28: | 事をかたしとせん。それ彌陀淨土をまうけ給事は。願 |
| J09_0478B29: | 力の成就するゆへなり。しかれはこれ念佛の衆生の |
| J09_0478B30: | むまるべきくになり。乃至十念若不生者不取正覺と |
| J09_0478B31: | たて給ひて。此願によて感得し給ふところなるかゆ |
| J09_0478B32: | へなり。今此觀經の九品の業をいはは。下品は五逆 |
| J09_0478B33: | 十惡の罪人。臨終の時はしめて善知識のすすめによ |
| J09_0478B34: | て。あるひは十聲。あるひは一聲。稱念してむまる |