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J1340 一枚起請但信鈔 隆長 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0092A01: 一枚起請但信鈔卷下
J09_0092A02:
J09_0092A03: 極樂に九品あり・上品上生に生ずる人は華臺に乘る
J09_0092A04: 時・無生忍を得・乃至下品上生は・此の土の四十九
J09_0092A05: 日を經て蓮華開く・下中下下の人は久しく蓮華の内
J09_0092A06: に在りといへとも狹小の花にはあらず・般舟讃に曰・
J09_0092A07: 華内坐時無微苦・超過色界三禪樂・云云・輕次重の
J09_0092A08: 罪人泥梨に入りて劫數を經無量の苦みを受くべきに
J09_0092A09: 臨終の夕名號を唱ふれば・燃る煙も凉しき風に吹易
J09_0092A10: へ・極樂に生じて樂みを得る也・之に依て下品と云と
J09_0092A11: も足ぬべしともいへり・然れども佛子は・利益衆生を
J09_0092A12: 本意とすべき故に・早く上輩の人と成りて法界の衆
J09_0092A13: 生を利せん事を思ふべし・自樂を求めず・利生の爲
J09_0092A14: に上品の往生を求むるは・角ある虎に翅を付たる如
J09_0092A15: くならん・又九品の昇降は・居所の別なる如くには
J09_0092A16: あらす・華開の早晩・去佛の遠近・得道の利鈍等也・
J09_0092A17: 九品の別ある事・大抵は信の淺深と・行の多少によ
J09_0092B18: る・又六つの所以有りて上品に生ず・委しき旨は・
J09_0092B19: 鎌倉宗要に見えたり・往生禮讃に曰・德少上生難・
J09_0092B20: 云云・又九品に橫竪の義あり・品に就いて行を分つ
J09_0092B21: 是を竪の義と名く・行に就いて品を分つ是を橫の義
J09_0092B22: と名く・善體を以て・定て上下に屬するにはあらず・
J09_0092B23: 機根に約して・上下を分別する也・又念佛の一行を
J09_0092B24: 以て・上品に生ず・選擇集に引觀念法門曰・日別
J09_0092B25: 念佛一萬遍・亦須依時禮讃淨土莊嚴事・大須精
J09_0092B26: 進・或得三萬六萬十萬者皆是上品上生人・當知三
J09_0092B27: 萬已上是上品上生業・三萬已去是上品已下業・云云・
J09_0092B28: 凡九品配當・是一往義・五逆廻心通於上上・讀誦妙
J09_0092B29: 行亦通下下・十惡輕罪・破戒次罪・各通上上解第
J09_0092B30: 一義・發菩提心・亦通下下・一法各有九品若約品
J09_0092B31: 九九八十一品也・已上選擇機に依りて別ある故に・實には
J09_0092B32: 無量の品ある也
J09_0092B33: 諸師・極樂を報身報土とも談じ・化身化土とも釋せ
J09_0092B34: り・此の論題を・相宗にては・安養の報化と名け・

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