浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0090A01: | 安樂世界阿彌陀佛大菩薩衆圍繞住處・生蓮華中寳 |
J09_0090A02: | 座之上と説給ふ・法華の如説修行は・下機の者は |
J09_0090A03: | 修しがたしと思ひ・但信にして妙經を讀誦し・即往 |
J09_0090A04: | 安樂と祈る人あり・又四明の妙宗鈔の類を翫び・觀 |
J09_0090A05: | 心を專とし・兼て六字の名號を唱へ・往生を願ふ人 |
J09_0090A06: | あり・摩訶止觀に・若稱彌陀是稱十方佛功德等・ |
J09_0090A07: | と説給ふ・之に依りて台宗には彌陀の名號を唱ふる |
J09_0090A08: | 人多し・又良忍上人の念佛六種の點に心を寄せ・事 |
J09_0090A09: | 理の念佛通じて行ずる人あり・六種ノ點ハ者、有良忍上人、御自筆・非杜撰類又 |
J09_0090A10: | 眞盛上人・往生要集を本として念佛を勸め給ひし跡 |
J09_0090A11: | を慕ひ・異類の助に亘る人あり・同類の助と云は・ |
J09_0090A12: | 五種正行の中の・前三後一也・異類の助と云は・四種 |
J09_0090A13: | の助行の外の餘行を以て念佛を助くる也・光明大師 |
J09_0090A14: | は・雜行を嫌ひ・希得一二・又は千中無一と釋し |
J09_0090A15: | 給ふ・惠心僧都は・眞言の彌陀の讃などを唱ふるを |
J09_0090A16: | も許し給へり・往生要集と・選擇集とは大同小異也 |
J09_0090A17: | と云は・古德の所判也・又禹稷顏氏・易地皆然と云 |
J09_0090B18: | ふ類なるべしともいへり・又山門功德院の舜昌法印・ |
J09_0090B19: | 江州淨嚴院の隆堯法印は・身は台宗に在りながら自 |
J09_0090B20: | 行化他共に・光明黑谷の義を專らとし給ふ |
J09_0090B21: | 今の世にも・一弔一慶を息めて觀心を修する行者稀 |
J09_0090B22: | には有りといへども・身健ならざる人適繩牀に上れ |
J09_0090B23: | ば・鼾睡の聲頓て地を動かす・目醒むれば掉擧惽沈の |
J09_0090B24: | 煩惱に障へられ今宵も空しく長安半夜の鐘を聽く善 |
J09_0090B25: | 導大師・識颺リ神飛テ觀難成就と釋し給ふ事爭ふべ |
J09_0090B26: | くまなし |
J09_0090B27: | 又念佛を唱ふる人縱ひ行は少くとも・志は上輩の人 |
J09_0090B28: | と成らん事を求むべし・求むる心即ち上品往生の因 |
J09_0090B29: | となる・惠心僧都の歌に・ |
J09_0090B30: | 極樂を願ふ思ひの煙こそ |
J09_0090B31: | 迎ひの雲と頓てなるらめ |
J09_0090B32: | 今淨土宗に押並へで唱ふる發願の文は往生禮讃に出 |
J09_0090B33: | でたり・此願文を唱ふる時力あらん人は・心にも思ふ |
J09_0090B34: | べし・禮讃に曰・更當心口發願・云云・發願の文の |