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J1340 一枚起請但信鈔 隆長 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0083A01: 之・然者於麤強罪者・聖道淨土共恐後世之人・何
J09_0083A02: 不禁之至細隱者云聖道云淨土・誰制止之・又
J09_0083A03: 云・善人は善人ながら念佛し・惡人は惡人ながら念
J09_0083A04: 佛して・唯生得のままにて念佛する人を・念佛に榰
J09_0083A05: ささぬとは云也・去り乍ら惡を改め善人と成りて念
J09_0083A06: 佛せんは佛の御心に叶ふべし・叶はぬもの故に・と
J09_0083A07: あらんかからんと思ひて・决定心起らぬ人は往生不
J09_0083A08: 定の人なるべし・又曰・佛の本願を疑はねども・我心
J09_0083A09: のわるければ・往生かなはじと申しあひたるが・頓
J09_0083A10: て本願を疑ふにて侍る也・さやうに申したちなばい
J09_0083A11: か程までが・佛の本願に叶ふべしとかしり侍るべき・
J09_0083A12: 云云・十惡五逆の凡夫也といへども・本願を賴みて
J09_0083A13: 念佛を申せば・往生せずと云事なし・善導の云・逆
J09_0083A14: 謗闡提廻心皆往・云云・名號を唱ふれば萬機共に往
J09_0083A15: 生すといへども・本願に誇る人は往生を遂けず・上
J09_0083A16: 人の曰・罪造るをも捨給はねば心に任せて造らんも
J09_0083A17: 苦しかるまじ・一念も往生すなれば・念佛は多く申
J09_0083B18: さずともありなんと・あしく心得る人のいできて・
J09_0083B19: 罪をばゆるし・念佛をば制するやうに申しなすが・
J09_0083B20: かへすがへすもあさましく候也・惡を勸め善をとど
J09_0083B21: むる佛法はいかがあるべき・云云
J09_0083B22: 末の世の人は・多分は劣機也・經の中に・增劫の時
J09_0083B23: は・人十善を思ふ・减劫の時は・人十惡を好むと説
J09_0083B24: 給ふ・賓頭廬尊者佛滅百歳の後・人のもとにて粥を
J09_0083B25: 食し・佛の在世の粥の味に劣れる事を語り・人の根
J09_0083B26: 機も・次第次第に拙く成ること・粥の味の如くに劣
J09_0083B27: 行べしと云て歎き給ひし事あり・靈芝の曰・釋迦出
J09_0083B28: 世五十餘年説無量法・應可度者・皆悉已度・其未
J09_0083B29: 度者皆亦已作得度因縁・因縁雖多難爲造入・唯淨
J09_0083B30: 土一門是修行徑路・故諸經論・偏讃淨土・湛空上
J09_0083B31: 人の歌に・
J09_0083B32: 闇路をば彌陀のみのりにまかせつつ
J09_0083B33: 春の半の月は入りにき
J09_0083B34: 艸菴集頓阿歌集の歌の中に唯有淨土一門・可通入路な

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