浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0400A01: | ば。見生之火自然而滅。實無生なり。是聖道淨土自力 |
Z14_0400A02: | 他力大に異る入門なく。願は同行の信男信女。如レ此 |
Z14_0400A03: | 義を解知するも解知せざるも。只南無阿彌陀佛にて |
Z14_0400A04: | 往生するぞと思ひ取て。念佛相續すべし。念佛相續す |
Z14_0400A05: | れば。三心も四修も自ら具足して。卽決定往生の人な |
Z14_0400A06: | り。三心を具足すると云ふは。三心に就て機具の三 |
Z14_0400A07: | 心。行具の三心と云ふことあり。機具の三心とは。濁 |
Z14_0400A08: | 世の衆生は。曠刧以來無有出離之緣の機なれば。虛假 |
Z14_0400A09: | 等の心のみにして。眞實深信の心は妄失して無し。か |
Z14_0400A10: | ゝる衆生の爲に。阿彌陀佛無量刧の間。眞實心中に難 |
Z14_0400A11: | 行苦行して。其行滿足し玉ひて。今阿彌陀佛となり玉 |
Z14_0400A12: | ひて。若し一行にても。不眞實不滿足ならば。成佛はし |
Z14_0400A13: | 玉ふまじ。旣に成佛し玉ひぬれば。必定して一切衆生 |
Z14_0400A14: | を救はせ玉ふぞと。疑ひ無く彼佛を眞實に賴奉る心 |
Z14_0400A15: | 起るなり。此眞實心は。卽佛の無漏眞實の正覺の體な |
Z14_0400A16: | り。是れを衆生の根機の上に受得たるを。機具の三心 |
Z14_0400A17: | と云ふなり。行具の三心と云ふは。聲々相續して名號 |
Z14_0400B01: | を唱ふるは。往生せん爲の行なれば。歸佛願生の南無歸命 |
Z14_0400B02: | 心佛阿彌陀佛の行體の中に收れり。是則衆生心中の |
Z14_0400B03: | 佛。佛心中の衆生なり。生佛不二。相卽相入。圓融無礙 |
Z14_0400B04: | の理。亦是を過んや。四修を具するとは。聲々相續す |
Z14_0400B05: | る時。合掌禮拜するは是恭敬修なり。亦佛名を稱る |
Z14_0400B06: | は。本願の佛智に隨順するが故に。佛智に順するは信 |
Z14_0400B07: | 佛の敎に順ず。諸佛の敎に順ずるは。是眞の恭敬供養 |
Z14_0400B08: | なり。單信無二に聲々相續し。畢命を爲レ期念佛すれ |
Z14_0400B09: | ば。無餘無間長時の三修自ら具足することを知るべ |
Z14_0400B10: | し。念佛は口業。安心は心業。四修は三業に通ず。諸の |
Z14_0400B11: | 修業多くは三業相應することなり難し。今心行業の |
Z14_0400B12: | 各別の行が。愚癡無智の凡夫なれども。修練の功をか |
Z14_0400B13: | らず。手持足行が如く。殊の外別の子細ある三心四修 |
Z14_0400B14: | も。聲々相續の中に籠りて。決定往生の人となれり。 |
Z14_0400B15: | 是超世の大悲願。諸佛に超玉ふの致す所に非らんよ |
Z14_0400B16: | りは。何ぞよく此大利を成ぜんや。 |
Z14_0400B17: | 問。卽心念佛の人にても。正しく往生の期に至ら |