浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z14_0385A01: | るなり。淨土宗の觀は然らず。唯指レ方立レ相住レ心而取レ |
Z14_0385A02: | 境。心想二作佛像一。如レ想佛像現ず。之を是心作佛。是心 |
Z14_0385A03: | 是佛と云ふ。旣に像を想へと云て。三十二相を假立す |
Z14_0385A04: | れば。眞如法身の理觀に非ざること知るべし。觀想の |
Z14_0385A05: | 前に如レ實境界現前するも。自心の力にあらず。佛力 |
Z14_0385A06: | 異方便彌陀願力の加被する故なり。經に如是凡夫。心 |
Z14_0385A07: | 想羸劣。未得天眼。不能遠觀。諸佛如來。有異方便。令 |
Z14_0385A08: | 汝得見。又以佛力故。當得見彼。淸淨國土。又宿願力 |
Z14_0385A09: | 故。有憶想者。必得成就と說る之なり。此の觀もまた |
Z14_0385A10: | 求生淨土の爲なれば。餘事には非らず。故に善導釋し |
Z14_0385A11: | て云く。釋迦如來說二此觀經三福九品定散二善一。稱二-讃 |
Z14_0385A12: | 彼佛依正二報一。使二人欣慕一。 |
Z14_0385A13: | 問。稱名念佛は定散二善の中には何ぞや。 |
Z14_0385A14: | 答。定にはあらず。散にあらず。故に定に通じ。散に通 |
Z14_0385A15: | ず。定散文中唯標專念名號得生と釋せる之なり。 |
Z14_0385A16: | 問。九品の中に念佛を說けり。何ぞ散善にあらずと |
Z14_0385A17: | 云ふや。 |
Z14_0385B01: | 答。三福業を九品正行と說開し玉ふに。下三品は世善 |
Z14_0385B02: | の場なり。然に世善の三品を。中下品に說き縮めて。 |
Z14_0385B03: | 下三品は三福無分の唯惡の機を說き。此の機の爲に。 |
Z14_0385B04: | 始めて口稱の名號を說き玉へり。光明遍照十方世界 |
Z14_0385B05: | 念佛衆生攝取不捨と說て。觀經の肝要たる眞身觀の |
Z14_0385B06: | 觀益にも攝取の利益を當て玉はず。亦三福業にも當 |
Z14_0385B07: | 玉はず。定散を離れたる唯惡の樣の爲めに說き玉へ |
Z14_0385B08: | る念佛なれば。非定非散と云ふなり。 |
Z14_0385B09: | 問。念佛は唯惡の機の爲に說き玉へば。定散の機は |
Z14_0385B10: | 攝取の利益に漏ぬべしや。 |
Z14_0385B11: | 答。此問大に非なり。唯惡すら念佛すれば。攝取し玉 |
Z14_0385B12: | ふ。況や定散の機をや。 |
Z14_0385B13: | 問。三部經皆往生淨土を明すと云ふ。其往生淨土の |
Z14_0385B14: | 行は同じく稱名念佛なりや。 |
Z14_0385B15: | 答。爾なり。大經には阿彌陀佛の發願々成因果の功德 |
Z14_0385B16: | を說けり。其の中に念佛往生の願あり。四十八願の中 |
Z14_0385B17: | に。此願肝要なるが故に。亦王本願と名く。王は往な |