浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0333A01: | 實相一者。判二次位一何咎。大論云。譬如下入レ海。有中始入者。 |
Z14_0333A02: | 到レ中者。至二彼岸一者上。若見レ眞判レ位。如二江河深淺一。若實 |
Z14_0333A03: | 相判レ位。如二入レ海深淺一。故普賢觀云。大乘因者。諸法實 |
Z14_0333A04: | 相。大乘果者。亦諸法實相。論二諸次位一。非二徒臆說一。隨二順 |
Z14_0333A05: | 契經一。以二四悉檀一。明レ位無レ妨と。能く合點し玉へ。此れ |
Z14_0333A06: | 等の。天台の妙判より見れば。曇鸞の往生論註は。未 |
Z14_0333A07: | 盡理の說と思はる。具さに辨じたけれども。長ければ |
Z14_0333A08: | 略す。からうすふみの中にても。本性を見しは。た |
Z14_0333A09: | ゞ盧行者一人なり。かり人の中にても。自射を合點せ |
Z14_0333A10: | しは。たゞ鞏慧藏一人のみ。此れは。前に禪流は。次 |
Z14_0333A11: | 第方便を借らざれば。直下に承當すと。云はれし心と |
Z14_0333A12: | は。違へり。方便を借らぬゆへ。直下に承當せば。一 |
Z14_0333A13: | 人。二人計りにては。なき筈なり。禪家は。皆々本性 |
Z14_0333A14: | を。早速に見るべし。等伍をなせる。再來の人なり。 |
Z14_0333A15: | 何ぞ慥かなる。證據ありや。心元なし。 禪宗の嫌ひ |
Z14_0333A16: | は。姑く置て。 此れは。何と云ことにて。指置るゝ |
Z14_0333A17: | や。不審千萬なり。此方の。禪宗の嫌ふこと。いらぬ註 |
Z14_0333B01: | 釋なれどもと云。二句は。肝要なる言なるに。なにと |
Z14_0333B02: | て指し置かるゝや。此方の心を知て。指し置かれば。 |
Z14_0333B03: | 無理わやくなり。眞正の議論に非ず。知らずして。指 |
Z14_0333B04: | し置かれば。不明愚暗なり。その學間にては。中々卽 |
Z14_0333B05: | 心念佛の議論は。なるまじ。此方の二句の心は。禪家 |
Z14_0333B06: | は。言句に落ることを嫌ひ。說破することを嫌ひ。言 |
Z14_0333B07: | 句に落ち。說破するをば。敎家の座主の註解と云ふ |
Z14_0333B08: | て。大に嫌ふことなり。此禪の案內を。知りたるゆへ。 |
Z14_0333B09: | 此二句を以て。禪者の難を。のがれたるなり。總じて。 |
Z14_0333B10: | 佛家の議論は。因明の心を知らねば。つまらぬものな |
Z14_0333B11: | り。因明の法は。所能立の中に。揀別の言あれば。過失 |
Z14_0333B12: | を離るゝなり。自比量には。自ら許すと云ふ言を。加 |
Z14_0333B13: | ふれば。他隨一等の過なし。他比量には。汝が執する |
Z14_0333B14: | 等の言を以て。えらべば。違宗等の過なし。唯識比量 |
Z14_0333B15: | に。眞の故にと云ふ二字を。加ふるゆへ。世間相違。自 |
Z14_0333B16: | 敎相違等の過なし。加樣の義にて。禪宗の嫌ふことと |
Z14_0333B17: | 云ふ二句を。あらはせり。合點の能き禪者は。難ずま |