浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0331A01: | となり。 事理兼修のこと。まづ總じて台家に。事理 |
Z14_0331A02: | のことを。談ずるに付ては。色々の事理の取り樣あ |
Z14_0331A03: | り。知られぬは。其筈なり。兼修に付ても。持名。讀經 |
Z14_0331A04: | の事理なれば。理卽。名字より。兼修することなり。因 |
Z14_0331A05: | て或問にも。記し置けるが如く。四明。事の一心。理の |
Z14_0331A06: | 一心を釋して。事未二必理一。理必具レ事と。釋し玉へり。 |
Z14_0331A07: | 讀經。稱名は。事なり。それを三諦なりと。觀ずるは。 |
Z14_0331A08: | 理なり。事理兼修の誦經。念佛。理卽。名字よりも。あ |
Z14_0331A09: | ることなり。此れ台家の。定まれる所談なり。さて三 |
Z14_0331A10: | 藏の事の六度と。十乘の理觀と。事理和融するは。第 |
Z14_0331A11: | 五品の位なり。三賢十聖と云へるは。名別義圓なるべ |
Z14_0331A12: | し。何ぞ此位にて。始めて事理兼修すべきや。合點の |
Z14_0331A13: | 行かぬ云分なり。猶事理のこと。色々あれども。略す。 |
Z14_0331A14: | 古今の往生傳に。稱名の行に依て。めでたく。出離せ |
Z14_0331A15: | し。僧俗貴賤男女。及び鳥獸の。唐日本かけて。夥敷あ |
Z14_0331A16: | る靈驗をば。一つも擧ず。 此れは。筋の違ひたるこ |
Z14_0331A17: | とを云はる。的當せぬ難なり。此方には。往生の人の |
Z14_0331B01: | ことは。云はぬなり。何ぞ往生傳を引くべきや。此方 |
Z14_0331B02: | の云分は。女にも。男にも。貴きにも。賤きにも。智慧 |
Z14_0331B03: | 聰明の人多しと書き。それに付て。龍女。韋提希。乃至 |
Z14_0331B04: | 千代野までを。出せり。往生傳を引くべき樣は。なき |
Z14_0331B05: | ことなり。但し貴賤男女の。賢き人を出すに付ては。 |
Z14_0331B06: | 出し樣もあるべきに。なにとやら。不都合なる樣なり |
Z14_0331B07: | と。云ふべきか。それが。談義本なり。漢語の文章なら |
Z14_0331B08: | ば。吟味もすべきことなれども。片假名の。俗語だら |
Z14_0331B09: | けの。談義本なれば。此方の覺へたにまかせ。世人の |
Z14_0331B10: | 耳馴れたることどもを。筆に任せて。書付させたり。 |
Z14_0331B11: | それを。とがむるは。山姥牡丹に。非難を云ふ。初心者 |
Z14_0331B12: | の類なり。敎外の大機大用を。出せり。大機大用 |
Z14_0331B13: | の文字は。此には。親しからずと。思はる。拙衲が云ふ |
Z14_0331B14: | た分では。請取られまじ。學問精き禪者に。問て見ら |
Z14_0331B15: | れよ。彼の人。禪語熟せぬゆへ。的當せぬ言を。出され |
Z14_0331B16: | たり。各々言語道斷なれば。一異云ひ難し。尼入 |
Z14_0331B17: | 道勸めの。淨土學問にては。云ひ難き筈なり。加樣の |