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Z1450 即心念仏談義本或問余説 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0331A01: となり。 事理兼修のこと。まづ總じて台家に。事理
Z14_0331A02: のことを。談ずるに付ては。色々の事理の取り樣あ
Z14_0331A03: り。知られぬは。其筈なり。兼修に付ても。持名。讀經
Z14_0331A04: の事理なれば。理卽。名字より。兼修することなり。因
Z14_0331A05: て或問にも。記し置けるが如く。四明。事の一心。理の
Z14_0331A06: 一心を釋して。事未必理。理必具事と。釋し玉へり。
Z14_0331A07: 讀經。稱名は。事なり。それを三諦なりと。觀ずるは。
Z14_0331A08: 理なり。事理兼修の誦經。念佛。理卽。名字よりも。あ
Z14_0331A09: ることなり。此れ台家の。定まれる所談なり。さて三
Z14_0331A10: 藏の事の六度と。十乘の理觀と。事理和融するは。第
Z14_0331A11: 五品の位なり。三賢十聖と云へるは。名別義圓なるべ
Z14_0331A12: し。何ぞ此位にて。始めて事理兼修すべきや。合點の
Z14_0331A13: 行かぬ云分なり。猶事理のこと。色々あれども。略す。
Z14_0331A14: 古今の往生傳に。稱名の行に依て。めでたく。出離せ
Z14_0331A15: し。僧俗貴賤男女。及び鳥獸の。唐日本かけて。夥敷あ
Z14_0331A16: る靈驗をば。一つも擧ず。 此れは。筋の違ひたるこ
Z14_0331A17: とを云はる。的當せぬ難なり。此方には。往生の人の
Z14_0331B01: ことは。云はぬなり。何ぞ往生傳を引くべきや。此方
Z14_0331B02: の云分は。女にも。男にも。貴きにも。賤きにも。智慧
Z14_0331B03: 聰明の人多しと書き。それに付て。龍女。韋提希。乃至
Z14_0331B04: 千代野までを。出せり。往生傳を引くべき樣は。なき
Z14_0331B05: ことなり。但し貴賤男女の。賢き人を出すに付ては。
Z14_0331B06: 出し樣もあるべきに。なにとやら。不都合なる樣なり
Z14_0331B07: と。云ふべきか。それが。談義本なり。漢語の文章なら
Z14_0331B08: ば。吟味もすべきことなれども。片假名の。俗語だら
Z14_0331B09: けの。談義本なれば。此方の覺へたにまかせ。世人の
Z14_0331B10: 耳馴れたることどもを。筆に任せて。書付させたり。
Z14_0331B11: それを。とがむるは。山姥牡丹に。非難を云ふ。初心者
Z14_0331B12: の類なり。敎外の大機大用を。出せり。大機大用
Z14_0331B13: の文字は。此には。親しからずと。思はる。拙衲が云ふ
Z14_0331B14: た分では。請取られまじ。學問精き禪者に。問て見ら
Z14_0331B15: れよ。彼の人。禪語熟せぬゆへ。的當せぬ言を。出され
Z14_0331B16: たり。各々言語道斷なれば。一異云ひ難し。尼入
Z14_0331B17: 道勸めの。淨土學問にては。云ひ難き筈なり。加樣の

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