浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0204A01: | に出すにて知るべし。天台四明の意には非ず。此分 |
Z14_0204A02: | 註は。譯もなきことを云る。具二足十念一。稱二南無阿彌陀 |
Z14_0204A03: | 佛一。稱二佛名一故。於二念念中一と云。經文は。明らかに。稱 |
Z14_0204A04: | 名のことに非ずや。天台大師は。至二於十念一。或一念○ |
Z14_0204A05: | 以三念レ佛除二滅罪障一故。卽以二念佛一。爲二勝緣一也と。釋し |
Z14_0204A06: | 玉ひ。四明は。心怖二惡道一。耳聽二佛名一。是故牢强。至誠稱 |
Z14_0204A07: | 念と。釋し玉へり。此れ稱名に非ずして。何ぞや。度度 |
Z14_0204A08: | 妙宗鈔を。講釋したりと云ふ人が。此等の文。如何樣 |
Z14_0204A09: | に。講ぜらたりや。其講釋の相承りたし。圓觀と釋 |
Z14_0204A10: | して。圓觀と釋し玉ふは。通ずる中の一偏なり。分 |
Z14_0204A11: | 陀利華の次の。觀音勢至。爲二其勝友一の文を。四明釋 |
Z14_0204A12: | しての玉はく。二聖本修二圓念佛定一。今爲二補處一。行者今 |
Z14_0204A13: | 修。亦是れ此く定なりと。釋し玉へり。念佛定。豈觀に |
Z14_0204A14: | かぎらんや。依て鈔の上の文に。勸稱二十念一。定心則成 |
Z14_0204A15: | と。釋し玉へり。圓觀。稱名に通ずること。分明なるに |
Z14_0204A16: | 非ずや。 念佛も決して觀念にして稱念に通ぜざる |
Z14_0204A17: | こと知らぬべし。前に云通りなれば。稱名に通ずる |
Z14_0204B01: | こと。了了明白なり。又疏に正しく○修觀との玉へ |
Z14_0204B02: | り。出さるゝに及ばぬこと。くどし。此疏文も念 |
Z14_0204B03: | とは觀念なること分明なり。云るゝに及ばぬこと。 |
Z14_0204B04: | 誰か之を疑はん。亦約心觀佛とも云れずや。觀の |
Z14_0204B05: | 字。筆誤。云云。稱佛との玉ふことは一處もなし。 |
Z14_0204B06: | 前に出す處の。下品下生の稱佛を。念佛と云こと。經 |
Z14_0204B07: | 文。疏文。四明の釋。明白なり。譯もなきことを云る。 |
Z14_0204B08: | 此ことは。台家の學者は。勿論のこと。淨土宗も。大ひ |
Z14_0204B09: | に笑ふべし。もし剛然○顯然なり。 |
Z14_0204B10: | 此段。文盲なる云分。前に辨ずる處にて。知れたり。卽 |
Z14_0204B11: | 心念佛が。卽ち卽心稱佛なり。念佛の言。觀。稱に通ず |
Z14_0204B12: | ることを。誰か疑はんと。許しながら。加樣に云るゝ |
Z14_0204B13: | は。文盲の至り。笑つべし。此卽心稱名○不審なり。 |
Z14_0204B14: | 卽心念佛と。云たる分にては。觀佛に紛らかさるゝゆ |
Z14_0204B15: | へ。稱名の二字を加へて。卽心稱名念佛と云なり。加 |
Z14_0204B16: | 樣のことは。なければならぬことなれども。文盲ゆ |
Z14_0204B17: | へ。難ぜらるゝなり。其中とは○聞ゆるなり。く |