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Z0400 空花和歌集 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0371A01: き跡を尋ねてひとしからんと。はげみ給ふべし。昔は
Z08_0371A02: 我宗の僧。忝も。天皇の戒師となりて。德行もたかく。公
Z08_0371A03: 家の梵莚につらなりて。擧止もやさしかりしに。い
Z08_0371A04: かにぞや今の世には。つたなく名利をのみむさぼり
Z08_0371A05: て。無下にあやしきものになりぬる。心あらん人。これ
Z08_0371A06: をなげかざらんや。余が不敏を忘れて。此書をしるす
Z08_0371A07: 事も。心ざしこれにあり。上人も。よろしくあはれみ
Z08_0371A08: をたれ給へ。ねがはくは水莖の跡むなしからずして。
Z08_0371A09: ひろく九重の外にいたり。黑谷の風。ふた〻びおこ
Z08_0371A10: りて。とをく。萬代の後につたへん。
Z08_0371A11: 空花和歌集終
Z08_0371A12: 此註者。予少年之昔。於和州當麻寺。依有人之所
Z08_0371A13: 粗草。其後於洛北報恩寺。令-補之。當
Z08_0371A14: 春〓淋雨中。於攝州天王寺西門。上人遺跡之日觀
Z08_0371A15: 。此序改而書。偏是爲報恩度生也。元祿
Z08_0371A16: 第六之天癸酉季冬初五日。令一校一レ之。今亦於紫野
Z08_0371B01: 。加小書對校畢。
Z08_0371B02: 元祿九年丙子三月下旬
Z08_0371B03: 洛陽報恩寺第十四世證譽記

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