浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0122A01: | かけがたくして。何となく臨終も。こ〻ろもとなかり |
Z08_0122A02: | しなり。○新古今源師光うきなから猶おしまる〻命かな。後 |
Z08_0122A03: | の世とてもたのみなけれは。地藏講式ニ云ク。夫レ以レハ。 |
Z08_0122A04: | 我等生レ二-來レ𪜈人界ニ一。前身未レ知ラ二何ナル形ト云フヿヲ一。去テ |
Z08_0122A05: | 欲レ𪜈レ入ント二冥路ニ一。後生亦何ナル報ソ。久M(シテ)向ヒ二眼前ノ妄境ニ一。 |
Z08_0122A06: | 徒ニ思テ二夢中ノ名利ヲ一。當來ノ因果。專ラ無レ所レ覺ル。多二業 |
Z08_0122A07: | 報一萠ス二惡趣之因ヲ一。悲キ哉。生死之海漫々タリ。哀ナル哉 |
Z08_0122A08: | 得度之船誰ヲカ憑ン。已上●(五六)何とぞ法然上人の正 |
Z08_0122A09: | 義を聞て。往生のた▲しき道をしらしめ給へと。佛に |
Z08_0122A10: | 祈請し給へるに。今宵此老僧の敎化を聞て。はじめて |
Z08_0122A11: | 安心の決定したるは。これ年來いのりし〻るしなる |
Z08_0122A12: | べしとなり。○明師は。明眼の正師なり。○素意は。も |
Z08_0122A13: | とよりの御意なり。○上人ノ云ク。念佛の行を立とも。信 |
Z08_0122A14: | 心いまだお〻からざらん人は。た▲ねんごろに心を |
Z08_0122A15: | かけて。つねに思惟し。また三寶にいのり申べきなり。 |
Z08_0122A16: | 已上●(五七)これは。はからざるに。法を聞て。よろこび |
Z08_0122A17: | のあまりに。むかしの例までを。おもひあはせ給ふな |
Z08_0122A18: | り。○かの天竺の韋提希夫人。王舍城に於て。釋迦如 |
Z08_0122A19: | 來を遙禮し。屈請せられしに。佛きたりて說法し給ひ。 |
Z08_0122A20: | 阿彌陀如來も來現まし〱き。その時に。梵天帝釋も |
Z08_0122B01: | 座の傍にありて。心ならず佛をおがみ。法を聞たりし |
Z08_0122B02: | 事を引て。みづからおもひくらべ給へり。これ觀經に |
Z08_0122B03: | ある事なり。○祖訓は祖師のをしへなり。○これ生々 |
Z08_0122B04: | 世々になき大なる慶なり。さだめてさきの世に。大な |
Z08_0122B05: | る善因のありつるなるべし。よもすこしの緣にはあ |
Z08_0122B06: | らじとなり。龍興ノ云ク。韋提亦名ク二毘提希ト一。印度ノ正 |
Z08_0122B07: | 音ハ。吠提希也。唐ニハ云二思惟ト一。已上發眞鈔ニ云ク。世尊ト |
Z08_0122B08: | 者。位高ク證極レハ。爲メニレ世ノ所レ尊也。卽十種ノ通號 |
Z08_0122B09: | 之一ナリ。已上○韻會ニ云ク。屈ハ請也。已上下學集ニ云ク。 |
Z08_0122B10: | 屈請ハ强テ招レ人ヲ也。日本ノ俗。屈ノ字ヲ作ハ二窟崛ニ一。皆 |
Z08_0122B11: | 大ニ誤也已上○觀經ニ云ク。釋梵護世諸天。在虛空中。已上 |
Z08_0122B12: | 序分義ニ云ク。言二釋梵護世ト一者。此レ明ス下天王衆等。見ルニ二 |
Z08_0122B13: | 佛世尊ヲ一。隱レ二-顯玉ヘリ王宮ニ一。必說玉ハン二希奇之法ヲ一。我等天 |
Z08_0122B14: | 人。因ルカ二韋提ニ一故ニ。得ントレ聽ヿヲ二未聞之益ヲ一。各乘M(シテ)二本 |
Z08_0122B15: | 念ニ一。普ク住二-臨M(シテ)空ニ一。天耳遙ニ飡シ。雨M(シテ)レ花ヲ供養ス。又言レ |
Z08_0122B16: | 釋ト者。卽是天帝也。言レ梵ト者。卽是色界ノ梵王等也。已上 |
Z08_0122B17: | ○般舟讚ニ云ク。不レ受二佛化一。反テ生スレ疑ヲ。已上靈芝ノ云ク。請フ |
Z08_0122B18: | 尋ネ二祖訓ヲ一。深究ヨ二佛意ヲ一。已上●(五八)是は二僧にわか |
Z08_0122B19: | る〻ことをおしみ給ふ詞なり。○一旦は。けさのわか |
Z08_0122B20: | れをいふ○再會とは。ふた〻び淨土にてめぐりあふ |