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Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0122A01: かけがたくして。何となく臨終も。こ〻ろもとなかり
Z08_0122A02: しなり。○新古今源師光うきなから猶おしまる〻命かな。後
Z08_0122A03: の世とてもたのみなけれは。地藏講式。夫レハ
Z08_0122A04: 我等生-來レ𪜈人界。前身未ナルト云フヿヲ。去
Z08_0122A05: レ𪜈ント冥路。後生亦何ナル。久M(シテ)眼前妄境
Z08_0122A06: 夢中名利。當來因果。專。多
Z08_0122A07: 惡趣之因。悲哉。生死之海漫々タリ。哀ナル
Z08_0122A08: 得度之船誰ヲカ已上●(五六)何とぞ法然上人の正
Z08_0122A09: 義を聞て。往生のた▲しき道をしらしめ給へと。佛に
Z08_0122A10: 祈請し給へるに。今宵此老僧の敎化を聞て。はじめて
Z08_0122A11: 安心の決定したるは。これ年來いのりし〻るしなる
Z08_0122A12: べしとなり。○明師は。明眼の正師なり。○素意は。も
Z08_0122A13: とよりの御意なり。○上人。念佛の行を立とも。信
Z08_0122A14: 心いまだお〻からざらん人は。た▲ねんごろに心を
Z08_0122A15: かけて。つねに思惟し。また三寶にいのり申べきなり。
Z08_0122A16: 已上●(五七)これは。はからざるに。法を聞て。よろこび
Z08_0122A17: のあまりに。むかしの例までを。おもひあはせ給ふな
Z08_0122A18: り。○かの天竺の韋提希夫人。王舍城に於て。釋迦如
Z08_0122A19: 來を遙禮し。屈請せられしに。佛きたりて說法し給ひ。
Z08_0122A20: 阿彌陀如來も來現まし〱き。その時に。梵天帝釋も
Z08_0122B01: 座の傍にありて。心ならず佛をおがみ。法を聞たりし
Z08_0122B02: 事を引て。みづからおもひくらべ給へり。これ觀經に
Z08_0122B03: ある事なり。○祖訓は祖師のをしへなり。○これ生々
Z08_0122B04: 世々になき大なる慶なり。さだめてさきの世に。大な
Z08_0122B05: る善因のありつるなるべし。よもすこしの緣にはあ
Z08_0122B06: らじとなり。龍興。韋提亦名毘提希。印度
Z08_0122B07: 。吠提希也。唐ニハ思惟已上發眞鈔。世尊
Z08_0122B08: 者。位高證極レハ。爲メニ尊也。卽十種通號
Z08_0122B09: 之一ナリ已上○韻會。屈請也。已上下學集
Z08_0122B10: 屈請也。日本俗。屈窟崛。皆
Z08_0122B11: 誤也已上○觀經。釋梵護世諸天。在虛空中。已上
Z08_0122B12: 序分義。言釋梵護世者。此天王衆等。見ルニ
Z08_0122B13: 佛世尊。隱-顯玉ヘリ王宮。必說玉ハン希奇之法。我等天
Z08_0122B14: 人。因ルカ韋提。得ントヿヲ未聞之益。各乘M(シテ)
Z08_0122B15: 。普-臨M(シテ)。天耳遙。雨M(シテ)供養。又言
Z08_0122B16: 者。卽是天帝也。言者。卽是色界梵王等也。已上
Z08_0122B17: ○般舟讚。不佛化。反已上靈芝。請
Z08_0122B18: 祖訓。深究佛意已上●(五八)是は二僧にわか
Z08_0122B19: る〻ことをおしみ給ふ詞なり。○一旦は。けさのわか
Z08_0122B20: れをいふ○再會とは。ふた〻び淨土にてめぐりあふ

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