浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0070A01: | 此ノ經ヲ一云云。淸淨覺經ニ云ク。若シ人聞テレ說クヲ二淨土ノ法 |
Z08_0070A02: | 門ヲ一。聞テ卽悲喜交流レ。身ノ毛モ爲ニ竪者ハ。當ニレ知。此ノ人ハ |
Z08_0070A03: | 過去ニ。已ニ曾テ修二-習M(シテ)此ノ法ヲ一。今得テ二重テ聞ヿヲ一。卽生シ二歡 |
Z08_0070A04: | 喜ヲ一。正念ニ修行M(シテ)。必ス得ルレ生スルヿヲ也。已上光明文句ノ記ニ |
Z08_0070A05: | 云。悲ミ二昔ノ不ルヲ一レ聞カ。喜二今ノ得ヲ一レ聞ヿヲ。悲二他ノ不ルヲ一レ聞カ。 |
Z08_0070A06: | 喜フ二自ノ得ルヲ一レ聞ヿヲ。已上往生講式ニ云ク。我等思ヘハ二往昔ノ |
Z08_0070A07: | 結緣ヲ一。宿善如シ二恆沙ノ一。妄ニ輕二自身ヲ一。不二怯弱セ一。値ヒ二甚タ |
Z08_0070A08: | 難キレ値之敎ニ一。信ス二極テ難キレ信シ之法ヲ一。自ハ非ル三久ク殖ルニ二 |
Z08_0070A09: | 勝因ヲ一。何ニ由テカ怱値ンヤ二此ノ緣ニ一云云。續古今永觀律師い |
Z08_0070A10: | にしへにいかなるちぎりありてかは。彌陀につかふ |
Z08_0070A11: | る身となりにけん。○以上安心の問答。註しをはりぬ。 |
Z08_0070A12: | 栂尾の明惠上人。摧邪輪をよび莊嚴記を著して。選擇 |
Z08_0070A13: | 集を破し給へり。その源は右の菩提心の有無よりお |
Z08_0070A14: | これり。しかるに空公の御勸は。經釋の文義に吻合し。 |
Z08_0070A15: | 先哲の舊例に綿滑す。更に今案の新義にあらず。近頃 |
Z08_0070A16: | 台家の學生眞迢法師。兩師の義を評して一集の書を |
Z08_0070A17: | しるし。目て選摧評といふ。宗祖にあらずといへども。 |
Z08_0070A18: | 空公に依准してその義を潤色せり。判斷公直にして。 |
Z08_0070A19: | 文義至當なり。又袋中上人も一册子を筆して摧邪輪 |
Z08_0070A20: | を破せり。 |
Z08_0070B01: | 歸命本願鈔中末諺註 |
Z08_0070B02: | 修行者又と(問)ひていはく。(一)本願すでに乃至十 |
Z08_0070B03: | 念とちかはれたれば。十聲一聲までもすてられず。か |
Z08_0070B04: | ならず。往生すべしとの給ひつるは。よにたのもし |
Z08_0070B05: | く侍れども。いかにもなを。それ程の念佛の。さだめ |
Z08_0070B06: | て往生の業となるべしともおぼえず。(二)まして妄 |
Z08_0070B07: | 念うちおこしながら申す念佛は。物のかずならじと。 |
Z08_0070B08: | かろしめおもはる〻は。いか▲侍るべき。(三)老僧の |
Z08_0070B09: | いはく。これは御身ひとつのうたがひにしもあらじ。 |
Z08_0070B10: | なべ(竝)て人ごとに思あへる事なンめり。本願のお |
Z08_0070B11: | (イを)もむきを。よくもしらざるゆへに。か〻る。なま |
Z08_0070B12: | ざかし(黠)き心もおこるなるべし。(四)佛すでに。一 |
Z08_0070B13: | 念十念までもうまれしめんとちかひ給ふ。その願む |
Z08_0070B14: | なしからずば。いかでか往生をとげざらん。(五)ただ |
Z08_0070B15: | こゑを本願にまかせて。名號をとなふべきなり。(六) |
Z08_0070B16: | これによりて法然上人は。(七)たれ〱も。煩惱のう |
Z08_0070B17: | すくあつきもかへりみず。罪業のふかきあさきをも |
Z08_0070B18: | いふべからず。ただ南無阿彌陀佛と申て。こゑ(聲)に |
Z08_0070B19: | つきて決定往生の思をなせとの給へり。(八)そのゆ |