ウィンドウを閉じる

Z0370 帰命本願鈔諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0064A01: 道門。窮於智惠而出生死。淨土門。還
Z08_0064A02: 愚癡而生極樂已上淨土門は初より解了をこと〻せ
Z08_0064A03: ず。た▲信佛の因緣をもて。ひとへに他力をあふぐば
Z08_0064A04: かりなり。聖道門も後には智をすつれども。はじめは
Z08_0064A05: 智惠より入るなり。●(七七)ゆ〻しくとは。ことにす
Z08_0064A06: ぐれたる義なり。二人丸祕抄に。忌々敷とかくなり。
Z08_0064A07: 河海抄。善惡に通ずる詞なり。中々とは。かへりてといふ義なり。故
Z08_0064A08: 實とは。代々相傳の習なり。史記三十三。周公世家
Z08_0064A09: 。咨於固實。徐廣曰。固。韋昭。故
Z08_0064A10: 故事之是ナル已上松蔭顯性房。佛たすけ
Z08_0064A11: 給へと思ふ心を。第一のよき心にてあることを眞實
Z08_0064A12: に思ひしる事。人ごとになきなり。已上玄義分。仰
Z08_0064A13: ルニ。釋迦此方ヨリ發遣。彌陀卽彼國ヨリ來迎。彼
Z08_0064A14: 。豈容去耶。已上聖光上人。此
Z08_0064A15: 出離。是故實〓一云云。●(七八)これは御臨終の時
Z08_0064A16: にあそばしたる起請文の詞なり。釋尊は鶴の林に
Z08_0064A17: して。遺敎經をとき給へり。世人臨終に言をのこして
Z08_0064A18: 子孫にしめすを遺囑といふ。人のまさに死なんとす
Z08_0064A19: る時は。そのいふ事よしといへり。是はこれ吉水上人
Z08_0064A20: 最後の敎誡なり。ながれをくまん道俗は。これを憑據
Z08_0064B01: とすべし。なまざかしき風情をならふことなかれ。●
Z08_0064B02: (七九)念佛は如來甚深の境界にして。果海の法なれ
Z08_0064B03: ば。とても因分の(アヒダ)の智惠にてはおよびがたし。た▲
Z08_0064B04: うちかたぶきて信心なれば。佛願にかなふなり。一代
Z08_0064B05: の法とは。釋尊の一代とき給へる經法なり。ふるまひ
Z08_0064B06: とは。行迹の二字をかくなり。一向とは。ひたすらと
Z08_0064B07: 訓ず。た▲一筋の事なり。大明ノ琦公淨土詩。道
Z08_0064B08: 也須臾。愚蒙卽是根基。不耳目聰
Z08_0064B09: 。何ナラン乾坤混沌。但念M(シテ)樂邦
Z08_0064B10: スルヿ。專M(シテ)聖號スルヿ。回M(シテ)
Z08_0064B11: 惺々。蹉-過M(シテ)彌陀已上○祖訓かく
Z08_0064B12: のごとくなるに。當世の末學は。みだりに唇吻を弄
Z08_0064B13: して。智者なりとの〻しり。異をあらはして。愚民を
Z08_0064B14: 曜亂す。これみな一生のほどなき事をわすれて。名利
Z08_0064B15: をむさぼるゆへなり。在家の人は。その內心をばしら
Z08_0064B16: ずして。ひとへに信用す。害をなすことふかし。よく
Z08_0064B17: 料簡すべし。みづからてらひ。みづからほこるは。人
Z08_0064B18: 倫の醜行なり。世俗の君子。なほ愚にかへるをよしと
Z08_0064B19: す。孔子家語。孔子。聰明叡智。守ルニ
Z08_0064B20: 已上抱朴子。於。明哲(ノミニM(シテ))而幽遁。高俊

ウィンドウを閉じる