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J2760 略伝集 本会 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0484A01: 語多和習。蕪雜不純。叙事繁曠。達意迂曲。才學
J18_0484A02: 微劣。識見不高之所致乎。雖然欲令前言往行
J18_0484A03: 永垂後代。立志其可嘉稱焉。當時嚴島學信。推
J18_0484A04: 㢡之曰。學德文學希代人傑也。嗚呼。匪過稱也。
J18_0484A05: 續日本高僧傳
J18_0484A06: 敬首和上略傳
J18_0484A07: 先師菩薩比丘敬首和上其俗姓は佐佐木氏父祖より歷
J18_0484A08: 世江州八幡に住せる郷士なり其父某甲官訴の事あり
J18_0484A09: て天和の初年妻とともに東武に下り神田の邊に寓居
J18_0484A10: す天和二年の夏妻ある夜の夢に大海に臨んて海水を
J18_0484A11: 飮み盡すと見て孕む懷妊してより其妻魚肉を斷せり
J18_0484A12: 疾むことなくして天和三年癸亥の春三月十五日師を武
J18_0484A13: の神田の街に産す師初生の時左の手を開かす七箇日
J18_0484A14: にして其手自ら開くに掌の内に婉轉の文あり此兒生
J18_0484A15: れてより泣くことなく常に歡喜の相あり三歳の頃より
J18_0484A16: 能くものいふ三歳の秋其父病によりて卒しぬ妻小兒
J18_0484A17: を育するにたつきなきを或人憐みて養育つ四歳の時
J18_0484B18: より書物を手にとりて娛樂とす他の遊戯をなさす或
J18_0484B19: 人に隨ひて文字を問ひ聞くに隨ひて憶持して忘れす
J18_0484B20: 又は禮拜誦經のまねして僧の威儀をなすのみ六歳の
J18_0484B21: 春より讀書を敎ふるに授くる所一過して悉く記憶す
J18_0484B22: 然るに或時自ら志を發して出家せむことを求むるに養
J18_0484B23: 父敢て許さす然りと雖も其發心たゆることなく折折湯
J18_0484B24: 島靈雲寺に行て僧の行蹟を見て彌彌慕ふこと甚し十三
J18_0484B25: 歳の秋より發心頻にして終に病となり既に危かりけ
J18_0484B26: れは養父も止むことを得すして出家を許す元祿九丙子
J18_0484B27: 年五月の初增上寺の學侶岸了上人に投して剃髮し祖
J18_0484B28: 海と字す時に十五歳なり程なく元祿十二年岸了上人
J18_0484B29: 台命を蒙り小金東漸寺に住す師も亦隨ひ行て給侍す
J18_0484B30: ること前後五年なり凡そ淨土の章疏は言ふに及はす八
J18_0484B31: 宗の抄物に至る迄師授を受けすして了解する所悉く
J18_0484B32: 久習のものにまされりと也師十九歳の時自からおも
J18_0484B33: へらく當時東方の學問浮華にして實義少し斯ては佛
J18_0484B34: 法の源底極め盡し難し願くは知識を四方に訊らい八

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