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J2710 関通和尚行業記 〓 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J18_0228A01: ク一首ノ歌ヲ感得ス。カナラズトイフ一ト文字ノ誓
J18_0228A02: ヒヲモ。疑フ人ハ生レサリケリ。
J18_0228A03: 又或時夢ニ萬無上人來テ利益衆生ハ天運ニ任セヨト
J18_0228A04: 勵ク急度誡示シ給フ。是ヲ聞テ恐レ謹ミ感涙千行。
J18_0228A05: 打伏シ領承ノ言ヲ演ルト思ヘバヤガテ夢覺ム。見レ
J18_0228A06: ハ疊ヲヒタスバカリ涙落ヰケリ。又夢中ニ無能和尚
J18_0228A07: ニ相見スルコトアリ。此外佛菩薩ノ像感是ノ事アリ
J18_0228A08: テ。但信稱名ノ心ヲ堅シ勇進稱名セルモノナリ。南
J18_0228A09: 無阿彌陀佛。念佛衆生攝取不捨。佛子關通臨終正念
J18_0228A10: 決定往生助給ヘ。
J18_0228A11: 右 享保十一年ノ春。勢州山田ノ邊ノ總持寺ニ於テ
J18_0228A12: コレヲ記ス。
J18_0228A13: 重テ同年九月廿五日ヨリ十月二日マテ一七日ノ間。
J18_0228A14: 自利利他眞實ノタメニ。晝夜少シモ睡眠セズ。一向
J18_0228A15: 稱名シテ直ニ其證ヲ得タリ。ココニ於テ以後。二利
J18_0228A16: 圓滿ナルベキコト手ニ物ヲ取リ得タル心地ニ決定セ
J18_0228A17: リ。光明大師ノ七日七夜心無間。又行住坐臥心相
J18_0228B18: 續。極樂莊嚴自然見ト。此釋實ニ決信セリ。少モ疑
J18_0228B19: コトナシ。心アラン人ハ勇猛ニ勤メ精進シテ。身命
J18_0228B20: ヲ顧ズハコノ御釋ワガ掌ヲ指スヨリモ易ク。決信ス
J18_0228B21: ベキヲヤ。
J18_0228B22: 享保十一年午十月二日記之。
J18_0228B23: 此自筆の記の中に。萬無上人といふは。華頂山第三
J18_0228B24: 十八世の法務にして。智德兼備へたまへる法將なり
J18_0228B25: き。傳へ聞此大和尚在世の時。或人眞實に後世を助
J18_0228B26: りたくおもひて。太神宮に參籠し。當代いづれの師
J18_0228B27: によりてか。此度生死を離るる法を求べきと祈請し
J18_0228B28: たりければ。知恩院の萬無上人に謁して。敎示を受
J18_0228B29: よと夢の告ありしとかや。然ば此大和尚の敎示。も
J18_0228B30: とも尊信するに足れり。抑師幼年の昔より。利生の
J18_0228B31: 意願ありし上に。此ほど實につよく。化他の願を發
J18_0228B32: さるるによりて。心の中に行化のことを。深くおも
J18_0228B33: ひ巧れければ。かつは根葉逆ひて。其行成しがた
J18_0228B34: く。かつは其心に便りて。魔障の出來りなんことを

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