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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0639A01: 御歌此處ノ詠ナリト云●法然辻子ハ上御靈ノ西也
J16_0639A02: 勢觀房。あのまたりこの不思議を感見せられけるゆ
J16_0639A03: へに。上人遷化の後は。社壇ちかく居をしめて。つ
J16_0639A04: ねに參詣をなんせられける。勢觀房一期の行狀は。
J16_0639A05: たた隱遁をこのみ自行を本とす。をのづから法談な
J16_0639A06: どはじめられても。所化五六人よりおほくなれは。
J16_0639A07: 魔縁きをひなん。ことことしとて。とどめられなと
J16_0639A08: そしける。生年五十六。曆仁元年十二月十二日。頭
J16_0639A09: 北面西にして。念佛二百餘遍。最後には陀佛の二字
J16_0639A10: ばかりきこゑて息絶給にけり。功德院賀茂神宮堂也の廊に
J16_0639A11: てをはり給ふに。佛前より異香薰じて臨終所にいた
J16_0639A12: る。そのひとすぢのにほひ。數日きえざりけり。
J16_0639A13: ●曆仁元年ハ四條院即位六年也●功德院ハ慈覺大師彫刻丈六釋迦ノ坐像ヲ安ス故ニ呼テ釋迦堂ト名ツク又源智上人神宮堂ヲ立給テヨリ神宮寺ノ號ス
J16_0639A14: 畫圖
J16_0639A15: ●ヲノヅカラハ自然ノ意俗ニ萬一ニナリト云ニ同
J16_0639B16: ジ●功德院ハ寺院ノ中ニ注ス
J16_0639B17: 遠江國蓮華寺の禪勝房は。天台宗を習學しけるか。
J16_0639B18: 自身の器をはかるに。この敎によりて。順次に生死
J16_0639B19: をいでん事。いかにもありがたくおぼえけれは。熊
J16_0639B20: 谷の入道。念佛往生のむねをならひたるよしをきき
J16_0639B21: て。かの所にたづねゆきぬ。禪門ほぼ敎訓をくはへ
J16_0639B22: てのち。くはしき事はわが師法然上人にたづね申さ
J16_0639B23: るへしとて。擧狀をあたへけれは。上洛して吉水の
J16_0639B24: 御房にまいりて。無智の罪人の。極樂淨土に往生す
J16_0639B25: る事の候なるを。うけたまはらんと申けれは。
J16_0639B26: ●蓮華寺ハ遠江國岩田郡見付ノ府ヨリ行程三里バカリ東北ノ方ニ當レリ或云遠州丁子ニアリ今天台宗ニテ寺産五十石アリト銘心鈔ニ遠江國一宮御領トアリ
J16_0639B27: ●蓮華寺此寺禪宗ニテ今尚存ス竹林ノ中ニ御房ノ
J16_0639B28: 古墳ヲ遺セリトゾ寺院ノ中ニ注ス●イカニモアリ
J16_0639B29: カタクトハイカニシテモアルベキ事カタカラント
J16_0639B30: ナリトソ●カノ所トハ武藏國熊谷ナルベシ次下ニ

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