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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0607A01: 圓光大師行狀畵圖翼贊卷四十三
J16_0607A02:
J16_0607A03: 事義
J16_0607A04:
J16_0607A05: 傳本第四十三
J16_0607A06: 上人の勸化本願のむねにかなふ故に。かのをしへに
J16_0607A07: したがふもの。往生をとげたる事。在世といひ〓後
J16_0607A08: といひ。都鄙のあひだ。そのかずをしらず。筆墨も
J16_0607A09: 記しがたし。しかりといへども。法流をひろむる遺
J16_0607A10: 弟より。慈訓をまもる道俗にいたるまで。まのあた
J16_0607A11: り面受したてまつれるにかぎりて。舊記にのせ。口
J16_0607A12: 實にそなふるところ。あつめてその行狀をしるす。
J16_0607A13: けだし上人化導の德とするにたれるゆへなり。
J16_0607A14: ●口實ハ世人ノ口ニノセテ僞ナキヲ云ナリ易ノ頥
J16_0607A15: 云自求口實又書ノ仲虺之誥ニ見エタリ
J16_0607A16: 白川の法蓮房信空又號稱辨は。中納言顯時卿の孫。左大辨
J16_0607A17: 行隆朝臣の長男なり。かの朝臣の室懷姙の時。父中
J16_0607A18: 納言顯時卿申されけるは。汝が妻室のうめらんとこ
J16_0607B19: ろ。もし男子ならば。かならず我養子とすへしと。
J16_0607B20: かの室家月みちて。久安二年に男子を生ず。中納言
J16_0607B21: これをよろこびて。乳母に酒肉五辛を禁ぜしめて。
J16_0607B22: 養ひそだてらる。保元二月十二歳のとし。黑染の布
J16_0607B23: の衣袈裟を。くるまの中にいれて。黑谷の叡空上人
J16_0607B24: にをくりつかはす狀云。面謁の時令申候小童登山
J16_0607B25: 候。剃髮着此法衣不歷名利之學道速授出離之
J16_0607B26: 要道。云云仍登山の翌日に出家して。熏修功つもりに
J16_0607B27: ければ道德三塔にきこえ。名譽九重にをよぶ。二條
J16_0607B28: 院ことに御歸依をあつくしましましけり。叡空上人
J16_0607B29: 入滅の後は。源空上人に奉事して。大乘圓戒を相承
J16_0607B30: し。又淨土の敎門をならひ。念佛を修して。まのあ
J16_0607B31: たり白毫を拜す。このひじり。毘沙門堂の法印明禪
J16_0607B32: に對面のことありけるに。法印たづね申さるること。
J16_0607B33: 内外典にわたりて。いづれも分明にこたへ申されけ
J16_0607B34: れば。所學の程ゆかしくおぼえて。いかなる明師達
J16_0607B35: にかあひたまへりしと問申されけるに。幼稚のむか

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