ウィンドウを閉じる

J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0556A01: 圓光大師行狀畵圖翼贊卷三十七
J16_0556A02:
J16_0556A03: 事義
J16_0556A04:
J16_0556A05: 傳本第三十七
J16_0556A06: 建曆二年正月二日より。上人日來不食の所勞增氣し
J16_0556A07: 給へり。すべてこの三四年より此かたは。耳目朦昧
J16_0556A08: にして。色を見聲をきき給事。ともに分明ならず。
J16_0556A09: しかるをいま大漸の期ちかづきて。二根明利なる事
J16_0556A10: むかしにたがはず。見る人隨喜し。不思議のおもひ
J16_0556A11: をなす。二日以後は。更に餘言をましへず。ひとへ
J16_0556A12: に往生の事を談し。高聲の念佛たえずして。睡眠の
J16_0556A13: 時にも舌口とこしなへにうごく。同三日。ある弟子
J16_0556A14: 今度の御往生は。决定歟とたづね申に。われもと極
J16_0556A15: 樂にありし身なれは。さだめてかへりゆくべしとの
J16_0556A16: 給ふ。又法蓮房申さく。古來の先德みなその遺跡あ
J16_0556A17: り。しかるにいま精舍一宇も建立なし。御入滅の後
J16_0556A18: いづくをもてか御遺跡とすべきやと。上人答給は
J16_0556B19: く。あとを一廟にしむれは遺法あまねからす。予か
J16_0556B20: 遺跡は諸州に遍滿すべし。ゆへいかんとなれは。念
J16_0556B21: 佛の興行は愚老一期の勸化也。されは念佛を修せん
J16_0556B22: ところは。貴賤を論ぜす海人漁人がとまやまても。
J16_0556B23: みなこれ予が遺跡なるへしとぞおほせられける。
J16_0556B24: 畫圖
J16_0556B25: ●所勞增氣ハ病氣ノオモリタルヲ云ナリ●朦ハ目
J16_0556B26: 不明也昧ハ暗昧也●大漸ノ期ハ第卅五卷ニ見エ
J16_0556B27: タリ●二根明利ハ耳目トモニ明ラカニシテハヤ
J16_0556B28: キナリ●トコシナヘハ長ノ字鎭ノ字ナリツネニト
J16_0556B29: ナリ●ワレモト極樂ニアリ等トハ拾遺語燈上臨
J16_0556B30: 終祥瑞記云同三日初更語諸弟曰我前身在天竺
J16_0556B31: 國交聲聞僧常行頭陀今來日本國學天台
J16_0556B32: 宗又弘念佛諸弟問云師今往極樂世界乎上人
J16_0556B33: 答曰極樂吾本邦也乃歸去矣應迹ノ化現密因ヲ不
J16_0556B34: 泄ト云ハ楞嚴舊譯ノ警誡ナレト臨終ノ遺囑ハコレ
J16_0556B35: ヲ除カルトソ●李白カ詩云萬古仰遺跡●宇ハ屋

ウィンドウを閉じる