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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0553A01: ナリ●孟子ノ梁惠王ニ仁者無敵後漢書ニ仁勝凶
J16_0553A02: 邪德除不祥●德政ハ論語ノ爲政ニ爲政以德
J16_0553A03: 譬如北辰居其所而衆星共之●中庸ニ國家將
J16_0553A04: 亡必有夭孽ト天ノ災ナリ從女作〓非也●停
J16_0553A05: 廢ハ停止廢亡ナリ●遠流ノ赦免アリトイヘドモイ
J16_0553A06: マダ洛中ニ入ラレス尚近流ニ處ストモ云ベケレバ
J16_0553A07: 配流トモ云ナルベシ●尤宥ハ又舜典ニ流宥五刑
J16_0553A08: 白氏文集五十六ニ垂宥過之恩尚宜及爾十代ナト
J16_0553A09: アリ
J16_0553A10: 同年七月のころ。上皇御夢想の御事ましましき。蓮
J16_0553A11: 花王院に御參ありけるに。衲衣を著せる高僧ちかづ
J16_0553A12: き參して奏云。法然房は故法皇。ならひに高倉先帝
J16_0553A13: の圓戒の御師範なり。德賢聖にひとしく。益當今に
J16_0553A14: あまねし。君大聖の權化をもて。還俗配流の罪に處
J16_0553A15: す。咎五逆におなし苦報をそれさらんやと。この事
J16_0553A16: おどろきおほしめされて。藤中納言光親卿に。ひそ
J16_0553A17: かに御夢想の次第を仰下さる。彼卿おりをえて。は
J16_0553B18: やくこの上人の花洛の往還をゆるさるべきむね。頻
J16_0553B19: に奏申けれは。同十一月十七日。彼卿の奉行とし
J16_0553B20: て。花洛に還歸あるべきよし。烏頭變毛の宣下をか
J16_0553B21: うふり給ぬ。
J16_0553B22: ●衲ハツヅルトヨミテ袈裟ヲ云ナリ是切斷テ刺
J16_0553B23: 衲ユヘニ衲衣ト名クコレニ五種ノシナアル事要
J16_0553B24: 覽ニ見エタリ●故法皇ハ後白河院ナリ●高倉先帝
J16_0553B25: ハ人皇八十代ナリ●還俗ノ字日本紀ニシロキヌニ
J16_0553B26: カヘスト訓ス十輪經ニ乃至片袈裟ヲ著スル沙門
J16_0553B27: ヲモ還俗駈使謫罰毀辱セハ是旃陀羅王ナリ當ニ無
J16_0553B28: 間地獄ニ落テ苦毒忍ビガタカラント説事第三卷ヨ
J16_0553B29: リ第十ニ至テ廣ク其相ヲ明セリ●烏頭變毛ノ宣下
J16_0553B30: トハ烏ノカシラ色ヲカユルノ宣旨ナリ燕ノ太子丹
J16_0553B31: ガ故事常ノ如シ烏ノ頭白クナリテ故郷ニカヘリ
J16_0553B32: タルヲ云ナリ後拾遺集ニ熊野ニマイリアスイデナ
J16_0553B33: ントシ侍ケルニカシラノ白キカラスノ侍リケレバ
J16_0553B34: ヨメルトテ增基法師山カラスカシラモ白ク成ニケ

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