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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0427A01: 四月三日 源 空
J16_0427A02: 熊谷入道殿已上取詮
J16_0427A03: 畫圖
J16_0427A04: ●江文通ガ詩文選云則知耳目驚●道綽禪師ノ三罪
J16_0427A05: 懺悔滅罪往生ノ奇瑞等瑞應新修寺ノ諸傳ニ見エ近
J16_0427A06: クハ選擇集ノ末ニ出タリ此ニ言心ハ死期知人ハ多
J16_0427A07: カリシカト耳目驚カスハ昔モ希ナリシトナリ●大
J16_0427A08: 師御生涯念佛ノ行人ニ魔事ノ沙汰アルハ此一節ノ
J16_0427A09: ミ歟ユユシトハコトコトシク或ハイマイマシクナ
J16_0427A10: ト云心ナリ第七卷ニ注シヌ●四月三日ハ語燈錄ニ
J16_0427A11: 私ニ云是ハ熊谷入道念佛シテ樣樣ノ現瑞ヲ感ジ
J16_0427A12: タリケルヲ上人ヘ申アケタリケル時ノ御返事也ト
J16_0427A13: イヘリ一説ニ建永二年正月一日ノ御返報ナリ眞如堂十
J16_0427A14: 夜縁起ニ見ユト按スルニ次下ニ建永元年八月ニ明年二月
J16_0427A15: 往生スベシトアレバ佛ノ告アルハ此時ナルニヤ然
J16_0427A16: ルニ今此傳文四月三日トアルハ是ヨリ先ニ告アリ
J16_0427A17: シヲ竊ニ大師ニ注進シケルニヤ若建永元年八月ニ
J16_0427B18: 始テ告ヲ得テ明年二月ノ往生ナラバ四月三日ノ
J16_0427B19: 御書通イカガサレバ今此披露ハ先ニ告アリシヲ愼
J16_0427B20: テイハザリシガ死期近ヅキケレバ諸人ニ告ケル
J16_0427B21: ニヤ
J16_0427B22: 建永元年八月に。蓮生は明年二月八日。往生すべ
J16_0427B23: し。申所もし不審あらん人は。來て見べきよし。武
J16_0427B24: 藏國村岡の市に札を立させけりつたへきく輩。遠近
J16_0427B25: をわかず。熊谷が宿所へ。群集する事幾千萬と云事
J16_0427B26: をしらず。すでに其日になりにけれは。蓮生未明に
J16_0427B27: 沐浴して。禮盤に上て高聲念佛體をせむる事。たと
J16_0427B28: へをとるにものなし。諸人目をすます所に。暫あり
J16_0427B29: て念佛を留め。目を開て今日の往生を延引せり。來
J16_0427B30: 九月四日。必本意を遂べし。その日來臨あるべしと
J16_0427B31: 申ければ。群集の輩あざけりをなしてかへりぬ。妻
J16_0427B32: 子眷屬。面目なきわざなりと歎ければ。彌陀如來の
J16_0427B33: 御告によりて。來九月を契る所なり。またまた私の
J16_0427B34: はからひにあらずとそ申ける。

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