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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0424A01: ナリ●往生ハソレニヨリ候マジトハ往生ノ得不ハ
J16_0424A02: 少少ノ持犯ニハヨラジトナリ●孝養ノ行等トハ
J16_0424A03: 此御詞ドモ明カニ御心ヲエガタシ私按ニ八十九
J16_0424A04: ニテトハ入道ノ老母ノ年齡ト見エタリサレバ年
J16_0424A05: 老タル親ノ只ヒトリ入道殿ヲタノミオボスニ今年
J16_0424A06: ナドハ往生アランヲモ知マジケレバ孝養ノ爲臨終
J16_0424A07: ニモアヒ前途ヲモ見トドケバヤト思トリテ上洛ノ
J16_0424A08: 事ナドカマヘテ思ヒトドマリテ返返無用ナレカシ
J16_0424A09: トノ仰ナラン歟入道ハ七十歳ニテ終ラレケレバ八
J16_0424A10: 十九ハ母ノヨハイナルベシ此時入道上洛ノ志アル
J16_0424A11: ヲ先ダチテ申上ケレバカク仰ケルニヤ下ノ御返事
J16_0424A12: ニイツカ御ノボリ候ベキナドアレバナリ一説ニ承
J16_0424A13: 元元年頻ニ歸洛ヲ催ス處ニ上人配所ヘ移ラセ給ヨ
J16_0424A14: シヲ聞傳ト西山光明寺縁起建永二年承元ト改ラル又孝養ノ
J16_0424A15: 心ヲ以テ念佛スル樣ハ錄ノ第六ニ御示アリ
J16_0424A16: 蓮生が往生うたがひあるまじきよし。或は佛の告を
J16_0424A17: 蒙り。或は不思議の奇瑞どもの侍けるを。上人に申
J16_0424B18: 入ける事。かくれなかりければ。月輪の禪定殿下聞
J16_0424B19: 食されて。上人に尋申されける御文云。熊谷の入
J16_0424B20: 道。往生をとげずといへども不思議の奇瑞等。一に
J16_0424B21: あらざるよし。天下にあまねくかたらひうたふ。事
J16_0424B22: もし實ならば。最前に告仰らるべき所に。今まで無
J16_0424B23: 音候尤不審也。彌陀利物。末法偏增の證。ただかく
J16_0424B24: のごときの事にあるか。隨喜感涙。たとへをとるに
J16_0424B25: ものなし。此事を告給ざる條。もしこれ一向欣求に
J16_0424B26: あらざるよし。御疑のある歟。ねがふ心ざしの。あ
J16_0424B27: ささふかさは。ただ阿彌陀如來の知見に。まかせた
J16_0424B28: てまつるものなり。但宿障深重のゆへに。至誠心こ
J16_0424B29: そ術なく候へ。信仰欣求の條は。此ころ假名新發等
J16_0424B30: の中には。強に恐思給べからざるものか。いかんい
J16_0424B31: かん。來六七日の間。必見參をとげんとおもふ。申
J16_0424B32: 合へき事等あるゆへなり。敬白。
J16_0424B33: 四月一日
J16_0424B34: 法然御坊已上取詮

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