浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0418A01: | はてていはく。末代に上品上生するものあるまじき |
J16_0418A02: | に。しかもよろつ不當なる蓮生。いかて上品上生に |
J16_0418A03: | は生るべきぞ。さなくは下八品には生れしと願じた |
J16_0418A04: | ればとて。阿彌陀ほとけもし迎給はすば。第一に彌 |
J16_0418A05: | 陀の本願やぶれ給なんす。次に彌陀の慈悲かけ給な |
J16_0418A06: | んす。次に彌陀の願成就の文破れ給なんす。次に釋 |
J16_0418A07: | 迦の觀無量壽經の。十惡の一念往生。五逆の十念往 |
J16_0418A08: | 生。又阿彌陀經の。若は一日若は七日の念佛往生。 |
J16_0418A09: | 又六方恒沙の諸佛の證誠。又善導和尚の下至十聲一 |
J16_0418A10: | 聲等定得往生の釋。又なによりも。觀經の上品上生 |
J16_0418A11: | の三心具足の往生。それを善導の釋に。具足三心必 |
J16_0418A12: | 得往生也。若少一心即不得生。又專修のものは。千 |
J16_0418A13: | は千ながらの釋。ことごとくこれら。佛の願といひ |
J16_0418A14: | 佛の言といひ。善導の釋といひ。若れんせいを迎へ |
J16_0418A15: | 給はずは。みな破れて各妄語の罪を得給ひなんす。 |
J16_0418A16: | いかでか大聖の金言むなしかるへきや。又光明遍照 |
J16_0418A17: | 十方世界の文。又此界一人念佛名の文。此金言ども |
J16_0418B18: | むなしからじ。いよいよこれらの文をもて。疑なき |
J16_0418B19: | なりとおもふ。一切の有縁の輩即立歸て迎へんと |
J16_0418B20: | て。願を發して上品上生ならずば。むかへられまい |
J16_0418B21: | らせじといふ。かたき願を發したるか。よくひが事 |
J16_0418B22: | ならんちやう。五逆の者ばかりはあらじ。しかれば |
J16_0418B23: | いかなりとも。迎給はぬことあらじ。これを疑はぬ |
J16_0418B24: | 心は三心具足したり。上品上生にむまるへき决定心 |
J16_0418B25: | を發したり。その疑煩惱斷したり。そのさとりをひ |
J16_0418B26: | らいたり。善導又天台。此事をみる者は上品上生に |
J16_0418B27: | むまる。又衆生の苦をぬく事を得。又無生忍をさと |
J16_0418B28: | る。又極樂に所願に隨て生るとの給へり。 |
J16_0418B29: | 下八品の往生。われすててしかもねがはず。かの |
J16_0418B30: | 國土にいたりをはりて。すなはちかへり來事あた |
J16_0418B31: | はざればなり。かさねてこふ我願にをいて。或は |
J16_0418B32: | 信じ或は信ぜざらんもの。ねがはくは信と謗とを |
J16_0418B33: | 因として。みなまさに淨土にむまるへし。 |
J16_0418B34: | 于時元久元年五月十三日午時に。偈の文をむすひ |