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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0406A01: ヲノカレテ後修行ノツヰテニアサカ山ヲコエ侍ケ
J16_0406A02: ルニ昔ノコト思ヒイテ侍テ讀侍ケル蓮生法師古ノ
J16_0406A03: ワレトハシラシアサカ山ミエシ山井ノカケニシア
J16_0406A04: ラネハ續千載ニ蓮生法師出家シテ後年來アヒカ
J16_0406A05: タラヒテ侍ケル女ヲ親ノモトヘ送リツカハスト聞
J16_0406A06: テ申ツカハシケル信生法師カキクラシ行空モナキ
J16_0406A07: 別路ハトマルモトマル心ナラシヲ返シ今更ニワカ
J16_0406A08: ルト何カ思フラン我コソ先ニ家ハイテシカ
J16_0406A09: ●西山草庵新千載ニ弘安元年三月藤原景綱トモナ
J16_0406A10: ヒテ西山良峰トイフ寺ニマウテテ外祖父蓮生法師
J16_0406A11: 舊跡ノ花ノチリ侍ケルヲ見テ人人三首歌ヨミ侍ケ
J16_0406A12: ルニ前大納言爲氏尋キテ昔ヲトヘハ山里ノ花ノ
J16_0406A13: シツクモ涙ナリケリ玉葉集ニ西山ニ住侍ケル比花
J16_0406A14: ノ盛ニ前大納言爲家人人サソヒテ尋ネマウテキテ
J16_0406A15: 歌ヨミカハシテ侍ケルヲウヘノヲノコノ中ヨリ尋
J16_0406A16: 侍ケレハ送リツカハストテ書ソヘ侍ケル蓮生法師
J16_0406A17: 思ヒキヤ空ニシラレヌ雪モ猶雲ノウヘマテチラン
J16_0406B18: 物トハ善慧上人并ニ此入道ノ石塔今尚彼地ニ存セ
J16_0406B19: リ淨土源流章云宇津宮實信上人彼處善峰北尾有功立
J16_0406B20: 庵留躅
J16_0406B21: 仁治二年十一月廿二日。天はれ風しづかなる夜。蓮
J16_0406B22: 生夢見らく。深山幽谷の北に一の庵室あり。蓮生此
J16_0406B23: 中に侍り。小山めくりかさなり。左右の峰たかくそ
J16_0406B24: びえたり。なを北の山を見るに。三尺ばかりの彌陀
J16_0406B25: の立像。虚空に影向したまふ。いづれの所より。來
J16_0406B26: りましますにかと。疑をなす所に。虚空に聲あり
J16_0406B27: て。佛來臨の方は。善光寺なりとこたふ。佛やうや
J16_0406B28: くちかづき給ひ。光明赫奕として。白玉のかざり誠
J16_0406B29: に妙なり。此時蓮生高聲に念佛し。右の手をもて。
J16_0406B30: 佛の左の御手をにぎり奉るに。始て木像の來現とし
J16_0406B31: り。又年來安置の本尊なりとさとりぬ。夢さめて後
J16_0406B32: は。いよいよ信心をふかくして。念佛の勇みをな
J16_0406B33: し。行住座臥の四威儀。たた稱名の外他事をわす
J16_0406B34: る。正元元年十一月上旬の比より。聊病惱の事侍け

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