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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0403A01: 行の多少を論ぜず。身の淨不淨をえらはす。時處諸
J16_0403A02: 縁をきらはざれば。死の縁によるへからす。罪人は
J16_0403A03: 罪人なから。名號を唱へて往生す。これ本願の不思
J16_0403A04: 議也。弓箭の家に生れたる人。たとひ軍陣にたたか
J16_0403A05: ひ命を失ふとも。念佛せば本願に乘し。來迎に預ら
J16_0403A06: ん事。ゆめゆめ疑へからすと。こまかに授け給ひけ
J16_0403A07: れば。不審ひらけ侍りぬ。さては忠綱が往生は。今
J16_0403A08: 日一定なるべしと悅ひ申けり。上人の御袈裟給はり
J16_0403A09: て。よろひのしたにかけ。それよりやがて八王子の
J16_0403A10: 城へ向ひ。命をすてて戰けるに。太刀を打折てけれ
J16_0403A11: は。ふかき疵をかうふりにけり。今はかうと見へけ
J16_0403A12: るに。太刀をすてて合掌し。高聲念佛して。敵のた
J16_0403A13: めに身をまかせけり。紫雲戰塲にたれおほひて。異
J16_0403A14: 香をかぐ人多かりけり。北嶺に紫雲たなひくよし人
J16_0403A15: 申けれは。上人聞給て。あはれ甘糟が往生しつるよ
J16_0403A16: とそ仰られける。
J16_0403A17: ●戰塲ノアリサマ九卷傳ニ具ニ注シテ討手十八人
J16_0403B18: ノ内六人ハ紫雲異香ノ瑞ニ驚テ改悔發心シテ本坊
J16_0403B19: ニ歸ラスヤカテ修行ニ出テ武藏國ニ至リ計ラサル
J16_0403B20: ニ甘糟カ家ニ行合テ孝養シケルト●北嶺ハ叡山ナ
J16_0403B21: リ地理ノ部ニ注シヌ盛衰記九ニ上人此節大谷ニ御
J16_0403B22: 座セシト云時ニ摩河部ノ敬佛カクハリノ淨阿彌陀
J16_0403B23: 佛二人紫雲ノ起ルヲミル又淨阿御使ヲ承ハリテ山
J16_0403B24: 門ニ馳向フ
J16_0403B25: 甘糟國にととめをく妻室の夢に。極樂の往生を遂
J16_0403B26: ぬる由を示しけれは。夢の告におどろきて。國より
J16_0403B27: 飛脚を立けるに。此事を告て京より下ける使に行逢
J16_0403B28: て。田舍の夢の告。戰塲の往生の樣。たがひに語り
J16_0403B29: けり。誠に不思議の事にてぞありける。戰塲に命を
J16_0403B30: すてて往生の前途をとげ。父祖の名をもあげ。本願
J16_0403B31: の深意をもあらはせる事。しかしなからこれ上人勸
J16_0403B32: 化のゆへなりき。
J16_0403B33: 畫圖
J16_0403B34: 宇津宮の彌三郞賴綱。家子郞從濟濟として武藏野を

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