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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0385A01: ●強盛心ヲオコサストモトハ第十八卷ニ見エタリ
J16_0385A02: ●見思塵沙無明ハ華嚴天台ナトニ明ス所ノ諸ノ煩
J16_0385A03: 惱ノ名ナリ一切ノ煩惱此中ニ收盡セリ●實敎ハ天
J16_0385A04: 台眞言華嚴禪門等ノ實大乘也●權敎ハ倶舍成實ノ
J16_0385A05: 權小法相三論ノ權大兩宗ノ所談ナリ●密敎ハ眞言
J16_0385A06: ノ秘密ナリ●顯敎トハ眞言ヲ除テ餘ノ大小權實
J16_0385A07: ノ敎摠シテ此中ニアリ●漸頓トハ漸トハ小乘ニハ
J16_0385A08: 極テ鈍根ノ遲キハ六十劫極テ利根ノ速ナルハ三
J16_0385A09: 生ニ究竟スルナリ但小乘ニハ十地ノ沙汰ニハ及ハ
J16_0385A10: ネト漸敎ノ中ニコモリタレハ因ニ云所ナリ大乘
J16_0385A11: ノ權敎ニハ三祇百劫ヲ經テ十地ヲ究竟シ佛果ヲ圓
J16_0385A12: 滿ス三論法相等ノ意ミナ是ナリ頓敎トハ即心成佛
J16_0385A13: ノ法門ナリ天台眞言等ミナ此意ナリ然ニ淨土宗ハ
J16_0385A14: 顯敎ノ中ノ實敎ニシテ又頓敎ナリサレハ念佛ノ一
J16_0385A15: 行ニ依テ十地願行自然ニ究竟ストナリ
J16_0385A16: 元久二年正月廿一日。尋常なる尼女房達。あまた上
J16_0385A17: 人の御房へ參りて。戒をも受たてまつり。念佛往生
J16_0385B18: の樣をも承らんと申ければ。上人先戒を授けられ。
J16_0385B19: 其後淨土の法門をのべ給に。まづ聖道淨土の二門を
J16_0385B20: わけ。聖道難行の樣を仰らるるに。殊に天台宗に對
J16_0385B21: して釋し給ひ。四種三昧の難行なる事をのへ給て。
J16_0385B22: 南岳大師入滅のきざみ。諸の弟子につげての給は
J16_0385B23: く。汝等方等般若四種三昧にをいて。身命をかへり
J16_0385B24: みず修行すべくは。われ十年世にありて。汝等を供
J16_0385B25: 給すべしとの給に。苦行かなひかたきによりて。弟
J16_0385B26: 子等返答に及はざりしかば。大師入滅し給き。師已
J16_0385B27: に入滅せんとし給へるが。しばらくも存命せんとの
J16_0385B28: 給はんをば。いかなる妄語をもかまへて。師の命を
J16_0385B29: 惜まんためには。修行してんとこそ。申しつべけれ
J16_0385B30: ども。始終かなふべからざる間。返答せずしてやみ
J16_0385B31: にしかば。師すなはち入滅し給へり。何況當時の我
J16_0385B32: 等をや。
J16_0385B33: ●元久二年ハ士御門院即位七年也
J16_0385B34: ●尋常ハ第十八卷ニ見エタリ●四種三昧ハ是止觀

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