浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0383A01: | 聞エアラヌ大德ノ中ニモ往生シタルハ世ニ多キソ |
J16_0383A02: | トナリ●遑暇也詩小雅亦不遑舍 |
J16_0383A03: | 或時。聖光房・法力房・安樂房・侍けるに。安樂房 |
J16_0383A04: | 上人に尋申て云。我等ごときの輩。かたく十重をも |
J16_0383A05: | たもたず。つねに妄念ををこし。又勇猛精進ならず |
J16_0383A06: | して。わが身の善惡をもかへりみず。ただ彌陀の本 |
J16_0383A07: | 願を仰て。决定往生の思をなし侍るは。往生し侍る |
J16_0383A08: | べしやと。 |
J16_0383A09: | ●十六門記ニ聖光房ト聖覺ト伹兩人上人ノ御前ニ |
J16_0383A10: | アル時聖光房尋申テ云トアリ●カタクタモタスト |
J16_0383A11: | 云ヲモテ無戒ニアラサル事知ヌヘシ聖光上人ハ命 |
J16_0383A12: | 終ニ至ルマテ有縁ノ軰ニ圓頓戒ヲ授ケ給シナリ只 |
J16_0383A13: | 是古賢ヲ恐慮スル卑下ノ辭ナリ |
J16_0383A14: | 上人のたまはく。其條勿論也。所詮决定心を生ぜ |
J16_0383A15: | は。往生すべき人なり。煩惱罪惡等の。往生を障不 |
J16_0383A16: | 障をば。凡夫の心にては。覺知すべからずといへ |
J16_0383A17: | とも。本願に相應する程の念佛申たらんには。それ |
J16_0383B18: | を障碍して。往生をさまたくる罪はあるべからす。 |
J16_0383B19: | 往生は念佛の信否によるべし。更に罪惡の有無には |
J16_0383B20: | よるべからざるなり。すでに凡夫の往生をゆるす。 |
J16_0383B21: | なんぞ妄念の有無をきらふべきやと仰らるる |
J16_0383B22: | に。 |
J16_0383B23: | ●妄念アレハコソ凡夫ナレ妄念ヤミナハ聖人往生 |
J16_0383B24: | トコソハ云ヘケレサレハ凡夫往生ト云ハ有名無實 |
J16_0383B25: | ニナリヌヘシトソ |
J16_0383B26: | 安樂房又申て云。虚假の者は往生せずと申すは。何 |
J16_0383B27: | 樣に心得侍べきぞや。 |
J16_0383B28: | ●十六門記ニ聖覺尋テ云トアリ虚假心ハ二十隨惑 |
J16_0383B29: | ノ中ノ誑謟ノ煩惱ナリ傳通記等サレハ妄念ノ有無ニ不 |
J16_0383B30: | 依トハ虚假心アリトモ往生ノ障トハナラヌニヤ |
J16_0383B31: | トソ |
J16_0383B32: | 上人の給はく。虚假と云ふは。ことさらに結構する |
J16_0383B33: | 輩なり。好まずして。自然に虚假ならんは。往生の |
J16_0383B34: | 障にあらず。念佛の信心を發たらん人は。必定して |