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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0367A01: ノ中ノ果德克念ノ一ヲ擧給ヘリサレハ名號ノ上ニ
J16_0367A02: ハ名體不離ノ功德ト發願克念ノ功德ト此二ノ功德
J16_0367A03: ヲ備ヘタレハ誠ニ角ヲ戴ケル虎ノ如クニテ信シテ
J16_0367A04: モ尚アマリアルコトニソ侍ル●善導モオホセラレ
J16_0367A05: テ候トハ禮讚ノ序ナリ
J16_0367A06: 世間の事にも他力は候ぞかし。足なゑ腰ゐたるもの
J16_0367A07: の。とをき道をあゆまんとおもはんに。かなはねば
J16_0367A08: 船車にのりてやすくゆく事。これわがちからにあら
J16_0367A09: ず。乘物のちからなれば他力なり。あさましき惡世
J16_0367A10: の凡夫の。諂曲の心にて。かまへつくりたるのり物
J16_0367A11: にだにも。かかる他力あり。まして五劫のあひだ。
J16_0367A12: 思食さだめたる。本願他力の船いかだにのりなば。
J16_0367A13: 生死の海をわたらん事。うたがひ思食べからず。し
J16_0367A14: かのみならず。やまひをいやす草木。くろがねをと
J16_0367A15: る磁石。不思議の用力あり。麝香はかうばしき用あ
J16_0367A16: り。犀の角は水をよせぬちからあり。これみな心な
J16_0367A17: き草木。ちかひをおこさぬ。けだものなれども。も
J16_0367B18: とより不思議の用力はかくのみこそ候へ。まして佛
J16_0367B19: 法不思議の用力ましまさざらんや。されば念佛は一
J16_0367B20: 聲に。八十億劫の罪を滅する用あり。彌陀は。惡業深
J16_0367B21: 重のものを來迎し給ちからましますと思食とりて。
J16_0367B22: 宿善のありなしも沙汰せず。罪のふかきあさきもか
J16_0367B23: へりみず。ただ名號となふるものの往生するぞと信
J16_0367B24: じ思食へく候。すべて破戒も持戒も貧窮も福人も。上
J16_0367B25: 下の人をきらはず。ただ我名號をだに念せは。石か
J16_0367B26: はらを變じて金となさんがことし。來迎せんと御約
J16_0367B27: 束候也。法照禪師の。五會法事讃にも。彼佛因中立
J16_0367B28: 弘誓。聞名念我惣來迎。不簡貧窮將富貴。不簡下智
J16_0367B29: 與高才。不簡多聞持淨戒。不簡破戒罪根深。但使廻
J16_0367B30: 心多念佛。能令瓧礫變成金。
J16_0367B31: ●五會法事讚二卷法照禪師所撰
J16_0367B32: ●世間ノ他力ハ十住毘婆沙第三ニ世間道有難有易
J16_0367B33: 陸路步行則苦水道乘船則樂ト云ノ意ナリ●呂氏春
J16_0367B34: 秋九審已曰磁石召鐵或引之也注曰磁石鐵之母

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