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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0326A01: 四箇度後鳥羽院自建久九年廿八箇度後嵯峨院
J16_0326A02: 自建長二年二箇度龜山院弘安四年一箇度其外后
J16_0326A03: 妃公主竹園博陸三台九卿文武百僚各凝渴仰之誠
J16_0326A04: 信運敬神之行步一天之風尊卑三禮不可勝計者
J16_0326A05: 歟神武天皇南征シテ熊野ニ幸シ給ハ日本紀ニアリ
J16_0326A06: 淸和ヨリ以後ノ數代ハ三代實錄以下ノ諸史ニ見ユ
J16_0326A07: 就中後白河後鳥羽以下ハ帝王編年記東鑑百練抄
J16_0326A08: 等ニ度度ノ臨幸ヲ載タリサレハ寬治以來中古ノ俗
J16_0326A09: 風擧世テ登山セル事今時ノ伊勢參宮ノ如クニ相
J16_0326A10: 似タリキ●證誠權現ハ舊紀云證誠殿西御前中御前
J16_0326A11: 已上三所權現也ト即本宮ナリ
J16_0326A12: 本國にくだりては。みづから市にいでて。染物なと
J16_0326A13: やうのものを賣買して。命をつくはかりごととしけ
J16_0326A14: り。もとより孤獨の身なれば。同行もなく知識もな
J16_0326A15: し。病をうけざれは。病惱のくるしみなく療治のわ
J16_0326A16: づらひなし。往生の期いたりて道塲にいり。佛前に
J16_0326A17: してみづからかねをうち。高聲念佛數尅にをよぶ。
J16_0326B18: 小法師朝飡をととのへて案内しけるにしばらくと
J16_0326B19: て。なを念佛のこゑしきりなり。念佛とどまりての
J16_0326B20: ち。また申おどろかすに。をともせざりければ。ち
J16_0326B21: かくよりて見るに。本尊にむかひ端座合掌す。その
J16_0326B22: かほゑめるがごとし。さるほどに紫雲におどろき異
J16_0326B23: 香をたづねて。諸人雲集し來縁をむすぶ。奇特のこ
J16_0326B24: となりけり。上人の勸化神慮にかなへることかくの
J16_0326B25: ことし。
J16_0326B26: ●幼シテ父ナキヲ孤ト云老テ子ナキヲ獨ト云孟子
J16_0326B27: ノ梁惠王ノ下篇及禮記ノ注ナトニ見エタリ●山伏
J16_0326B28: ノ弟子ヲ總シテ小法師童トイフ朝飡ハアサイイナ
J16_0326B29: リ飡ハクヒモノトヨメリ唐常建カ詩ニ苦饑俟
J16_0326B30: 朝飡ト●後漢光武紀云四夷雲集●上人ノ勸化
J16_0326B31: 神慮ニカナヘルトハ玉葉集ニ德治三年ノ春ノ比
J16_0326B32: 新熊野ニ本山ノ衆トモウツリヰテヲコナヒナトシ
J16_0326B33: テケルニ或人箏ヲヒキテ手向奉ラントシケルガカ
J16_0326B34: タハラニ高聲念佛ヲ申人ノ侍ケルヲイトハシク覺

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