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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0178A01: はし給ことおほかりけり。
J16_0178A02: 畫圖
J16_0178A03: 祕密ノ窓觀念ノ床ミナ行者ノ所居ヲ云ナリ●羯磨
J16_0178A04: 金剛者橫竪三股杵是故號云十字金剛謂橫擊竪
J16_0178A05: 突之標相也此乃金剛之作業故表本具作業智也大
J16_0178A06: 日經疏十六云梵云羯磨金剛謂所作事業也金剛頂義
J16_0178A07: 决云爐内作羯磨印相謂三股十字形
J16_0178A08: 上人ある夜夢見らく。一の大山あり。その峰きはめ
J16_0178A09: てたかし。南北長遠にして西方にむかへり。山のふ
J16_0178A10: もとに大河あり。碧水北より出て。波浪南にながる。
J16_0178A11: 河原眇眇として邊際なく。林樹茫茫として限數をし
J16_0178A12: らず。山の腹にのぼりて。はるかに西方を見たまへ
J16_0178A13: ば。地よりかみ五丈ばかりあがりて。空中に。一聚
J16_0178A14: の紫雲あり。この雲とび來りて。上人のところにい
J16_0178A15: たる。希有の思をなし給ところに。この紫雲の中よ
J16_0178A16: り無量の光をいだす。光の中より孔雀鸚鵡等の。百
J16_0178A17: 寶色の鳥。とびいでで。よもに散じ。又河濱に遊戯
J16_0178B18: す。身より光をはなちて照耀きはまりなし。其後衆
J16_0178B19: 鳥とびのぼりて。もとのことく。紫雲のなかにいり
J16_0178B20: ぬ。この紫雲また。北にむかひて。山河をかくせり。
J16_0178B21: かしこに往生人あるかと思惟し給ほどに。又須臾に
J16_0178B22: かへりきたりて。上人のまへに住す。やうやくひろ
J16_0178B23: ごりて。一天下に覆ふ。雲の中より一人の僧出て。
J16_0178B24: 上人の所にきたり住す。そのさま腰より下は。金色
J16_0178B25: にして。こしよりかみは。墨染なり。上人合掌低頭
J16_0178B26: して申給はく。これ誰人にましますぞやと 僧答給
J16_0178B27: はく。我は是善導なりと。なにのために。來給ぞや
J16_0178B28: と申給に。汝專修念佛を。ひろむること。貴がゆへ
J16_0178B29: にきたれるなり。との給と見て夢さめぬ。畵工乘臺
J16_0178B30: におほせて。ゆめに見るところを圖せしむ。世間に
J16_0178B31: 流布して。夢の善導といへるこれなり。その面像。
J16_0178B32: のちに唐朝よりわたれる。影像に。たがはざりけり。
J16_0178B33: 上人の化導。和尚の尊意にかなへること。あきらけ
J16_0178B34: し。しかれば。上人の勸進によりて。稱名念佛を信

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