浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0136A01: | たはりたまへる靈像なれは。とりわき懇志をはこひ |
J16_0136A02: | 給ひけるも。ことはりにそおぼへ侍る。 |
J16_0136A03: | ●淸凉寺ハ山城國葛野郡嵯峨野ノ西ニアリ本嵯峨天皇ノ別宮或左大臣源融公ノ山莊棲霞觀也後爲棲霞寺淳和天皇御子恆寂爲開祖阿彌陀如來爲本尊九卷傳泉殿爲閼伽井今釋迦堂ハ泉ノ名ヲカリテ淸凉寺ト名クト或云人皇六十四代圓融院御宇東大寺ノ奝然法橋天元五年入宋シ開元寺ノ瑞像ヲウツシテ花山院ノ寬和二年ニ歸朝シ永延元年二月十一日入洛ス一堂ヲ建立シテ瑞像ヲ安ス今ノ淸凉寺是也ト |
J16_0136A04: | 畫圖 |
J16_0136A05: | ●佛ニ十號アリ善逝ハ其隨一ナリ地持經一云第一 |
J16_0136A06: | 上昇永不復還名曰善逝無上涅槃ノ一理ヲ悟テ |
J16_0136A07: | 再生死ニ還ラヌヲ云ナリ●西天東夏ハ天竺大唐ヲ |
J16_0136A08: | 云地理ノ部ニアリ尊像傳來ノ事寺院ノ部ニ記セリ |
J16_0136A09: | 上人その性。俊にして大卷の文なれども。三遍これ |
J16_0136A10: | をみ給に。文くらからず義あきらかなり。諸敎の義 |
J16_0136A11: | 理をあきらめ。八宗の大意をうかかひえて。かの宗 |
J16_0136A12: | この先達にあひて。その自解をのへ給に。面面に印 |
J16_0136B13: | 可し。各各に稱美せすといふことなし。淸凉寺の參 |
J16_0136B14: | 籠七日滿しけれは。それより南都へくたり。法相宗 |
J16_0136B15: | の碩學藏俊僧都贈僧正の房にいたりて。修行者のさま |
J16_0136B16: | にて。對面し申さんと申されたりけり。大床におは |
J16_0136B17: | しけるを僧都いかかおもはれけん。あかり障子をあ |
J16_0136B18: | けてうちへ請じいれたてまつりて對面し。法談とき |
J16_0136B19: | をうつされけり。宗義につきて不審をあげられける |
J16_0136B20: | に。僧都返答にをよばざる事ともありけり。上人こ |
J16_0136B21: | ころみに獨學の推義をのべ給ければ。僧都感歎して |
J16_0136B22: | いはく。貴房はたた人にあらす。おそらくは大權の |
J16_0136B23: | 化現歟。昔の論主にあひたてまつるとも。これには |
J16_0136B24: | すぐへからすとおほゆるほとなり。智惠深遠なるこ |
J16_0136B25: | と。言語道斷なりとて。二字をたてまつり。一期の |
J16_0136B26: | あひた。毎年に供養をのふること。をこたりなかり |
J16_0136B27: | けるとなむ。 |
J16_0136B28: | ●藏俊僧都ハ興福寺唐院修學房大僧都覺晴ノ弟子也菩提谷興善院ヲ開基セラル小野隨心院系圖云增俊阿闍梨中納言國俊卿之 |