高巌寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
こうがんじ/高巌寺
福島県会津若松市中央。盛道山常勝院。福島教区№九一。知恩院末。文安年間(一四四四—一四四九)大蓮社岌天の開山。はじめ藤田派七世岌伝が会津黒川に茅庵を結び、その後徒弟岌天が蘆名盛高の寄与を受け建立した。盛高死後、その子盛舜は亡父のため菩提寺として位牌を納め寺領を寄進した。このとき盛高の諱字より山号を成道山から盛道山と改める。蘆名氏滅亡後は蒲生氏の帰依を受け、寛永四年(一六二七)には三代忠郷を当寺に葬り御影堂が建てられた。また徳川秀忠死去の折には、国内の僧侶を集め千部経会を修すなど、加藤・保科の時代に寺領一〇〇石の黒印を与えられ、歴代藩主の保護を受けている。同寺の法然上人木像は特に著名である。
【資料】『蓮門精舎旧詞』四八(続浄一八)、『浄土宗寺院由緒書』中(『増上寺史料集』六)、『新編会津風土記』一七
【執筆者:渡部伸一】