先祖の墓碑や位牌を安置して香華を手向ける寺院のこと。菩提所・菩提寺・檀那寺ともいう。真言宗泉涌寺せんにゅうじ派総本山泉涌寺は、鎌倉時代より歴代天皇の陵があることから、皇室の菩提所(御寺みてら)として有名。浄土宗では、知恩院が、二五世超誉存牛が三河松平家の出身であることから、徳川家康によって菩提所と定められた。増上寺も家康によって寺檀関係が結ばれ菩提所となった。他にも、皇女和宮の位牌を祀る箱根阿弥陀寺が知られる。
【参照項目】➡菩提寺一
【執筆者:工藤美和子】