雲棲法彙
提供: 新纂浄土宗大辞典
うんせいほうい/雲棲法彙
三四巻。『蓮池大師全集』ともいう。雲棲袾宏の全集。明・王宇春らが編録。万暦四三年(一六一五)、袾宏が入寂してから約三ヶ月後、門弟王宇春、鄒匡明によって、既刊・未刊のものを含めた袾宏の著作の分類編集が行われ、第一次資料として『雲棲蓮池大師遺稿』三巻(元禄七年〔一六九四〕和刻本現存)が刊行された。天啓四年(一六二四)、門弟大賢らはこの『遺稿』に基づき、資料を増補し、釈経・輯古・手著の三類に分けて、『雲棲法彙』を刊行した。崇禎一二年(一六三九)、門弟智英、蘊章により再刊されたが、天啓・崇禎の両刊本はいずれも今日には伝わらなかった。現在は、同治(一八六二—七四)刊本(牧田諦亮蔵)、光緒二五年(一八九九)金陵刻経処刊本、台湾中華仏教文化館による『蓮池大師全集』と題する影印本がある。
【参考】岡田武彦・荒木見悟編『雲棲蓮池大師遺稿・山房雑録・正訛集・僧訓日紀・戒殺放生文・自知録(近世漢籍叢刊・思想四編之六)』(中文出版社、一九八四)
【参照項目】➡袾宏
【執筆者:林鳴宇】