法要の勤修・時を知らせる洪鐘を吊る堂。「しゅろう」とも読み、鍾楼とも書く。鐘撞かねつき堂ともいう。古来は楼造り(二階建て)としたことからその名がある。奈良時代の伽藍配置では七堂の一つとして、鐘楼は講堂の前方に、経蔵と東西対称に建てられたが、平安時代以降はその位置が比較的自由になっている。構造形式は、下層を台形に裾を広げて板張りとする袴腰はかまごし鐘楼や、四本柱に屋根を乗せ、壁がない吹き放し鐘楼があり、楼門の上層に鐘を吊った鐘楼門もある。
【参照項目】➡洪鐘、撞初式
【執筆者:伊坂道子】