京都市北区鷹峯藤林町たかがみねふじばやしちょう。錦綾山豊国院。つぶさには太平興国金蓮寺という。かつて四条京極にあった時宗四条派の大本山である。応長元年(一三一一)後伏見天皇勅願により祇陀林寺ぎだりんじから金蓮寺に改め、浄阿真観を開山とし、延元元年(一三三六)八月、方一町の敷地を賜り、伽藍を造営したのにはじまる。のち天正一八年(一五九〇)新京極四条北中の町に移り、昭和五年(一九三〇)現在の地に移る。寺宝として、『浄阿上人絵伝』二巻ほか、古文書類も数多く所蔵している。
【執筆者:長島尚道】