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道宣

提供: 新纂浄土宗大辞典

どうせん/道宣

隋・開皇一六年(五九六)—唐・乾封二年(六六七)。俗姓は銭氏、呉興長城(現・浙江省長興県)の出身。澄照大師とも称される。一五歳にして出家し、二〇歳で智首について具足戒を受け、それ以後は律の研鑽に没頭する。後に玄奘の帰国にともないその訳業を助け、また沙門の君親への不拝についても尽力した。麟徳元年(六六四)に終南山浄業寺に隠棲したことから南山律師・南山大師とも尊称される。またその四分律宗を南山律宗ともいう。著書に『続高僧伝』三〇巻、『大唐内典録』一〇巻、『釈迦方志』二巻、『集古今仏道論衡』四巻、『広弘明集』三〇巻など総計二百二十余巻にのぼる幅広い分野の成果をのこした唐代を代表する学僧である。


【資料】『宋高僧伝』一四(正蔵五〇)


【参考】藤善真澄『道宣伝の研究』(京都大学学術出版会、二〇〇二)


【執筆者:齊藤隆信】