諸人伝説の詞
提供: 新纂浄土宗大辞典
しょにんでんせつのことば/諸人伝説の詞
法然が、「諸人」である門弟たちに語ったとされる一連の法語。『和語灯録』五所収。二八条からなる。その門弟たちとは、隆寛・乗願・信空・聖光・禅勝房・道遍の六人で、各法語には、出典も示されている。すなわち、『進行集』『授手印決答』(『疑問抄』)『二十八問答』『閑亭問答集』(『閑亭後世物語』)『白川消息』『物語集』『授手印』『徹選択』(『徹選択集』)『念仏問答集』『浄土宗要集』(『東宗要』)である。これらのうち、『二十八問答』『白川消息』『物語集』『念仏問答集』は現存していない。また、『進行集』については、『明義進行集』とする説もあるが、確定していない。
【所収】聖典四、昭法全、『龍谷善本叢書・元亨版和語灯録』
【参考】藤堂恭俊「諸人伝説の詞について—門弟によって伝承された宗祖の詞—」(『鷹陵』一五、一九六七)
【参照項目】➡隆寛律師伝説の詞、乗願上人伝説の詞、信空上人伝説の詞、聖光上人伝説の詞、禅勝房伝説の詞、渋谷入道道遍伝説の詞
【執筆者:角野玄樹】