牧田諦亮
提供: 新纂浄土宗大辞典
まきたたいりょう/牧田諦亮
明治四五年(一九一二)七月二三日—平成二三年(二〇一一)八月八日。純蓮社説誉深阿観世。僧正、正讃教、勧学。宗門功労者。滋賀県岩根村(現・湖南市)で出生。父牧田栄吉、母こと。小学一年のとき、京都寺町乗願寺岩井真亮の弟子となる。昭和七年(一九三二)佛教専門学校を卒業後、大谷大学東洋史学科入学。次いで京都大学選科(東洋史)に進む。同一七年東亜同文書院大学助手。同二一年東方文化学院京都研究所助手。同五一年まで京都大学人文科学研究所教授。その間昭和二五年(一九五〇)に滋賀県野洲郡(現・野洲市)念仏寺に晋山(二八世)する。同五一年に岐阜教育大学教授となり、平成九年(一九九七)からは埼玉工業大学学園長を務める。中国仏教史を専門とするも、中国・日本の浄土教史や疑経等を幅広く研究し学界に与えた影響は大きい。『弘明集研究』『疑経研究』『六朝古逸観世音応験記の研究』『中国仏教史研究』『牧田諦亮著作集』等著書論文多数。世寿九九歳。
【執筆者:落合俊典】