善念寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
ぜんねんじ/善念寺
一
山口県下関市豊浦町宇賀。青功山弘誓院。山口教区№一二六。真言宗寺院として建立されたと伝えられているが、詳細不明。元和元年(一六一五)四月に浄土宗に改宗。開山は下関引接寺二世の善蓮社来誉向阿。山号は石川家寄進の山の名をとり永く鯖釣山と称していたが、嘉永三年(一八五〇)に長府初代毛利秀元の位牌安置許可、毛利家家紋使用許可承認を期に青功山と改められた。
【資料】『蓮門精舎旧詞』三三(続浄一九)、『浄土宗山口教区誌』三七九
【執筆者:藤本淨孝】
二
北九州市若松区本町。若松山悟真光明院。福岡教区№三五。『蓮門精舎旧詞』には悟真山の山号のみ見られる。現在の山号院号寺号は明治期の住職による命名という。開山は明誉で、開創の年代は不明。しかし明誉の遷化が慶長二年(一五九七)であるから、それ以前であろう。一説に良忠の創建とも伝えられ、聖光の室を辞する帰路、最初の念仏道場として結んだ草庵がはじめともいわれる。現在の堂宇は明治三一年(一八九八)九月、中興一九世波多野諦道の代に建立された。
【資料】『蓮門精舎旧詞』三九(続浄一九)
【参考】若松市編『若松市史 復刻版』(名著出版、一九七四)
【執筆者:金田昭教】