諸行の一つとしての念仏の意で、善導以外の諸師が立てる念仏のこと。善導の提唱する念仏は、正雑・助正を分別する本願念仏である。鸞宿の『選択集文前綱義』には、この万行随一念仏と善導の本願念仏と法然の選択本願念仏をあわせ、三重念仏義として述べている。
【資料】『釈浄土二蔵義』二四、『決疑鈔見聞』一、『日講私記』一
【執筆者:髙橋寿光】