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十輪寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

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じゅうりんじ/十輪寺

兵庫県高砂市高砂町。宝瓶山。浄土宗西山禅林寺派法然上人二十五霊場第三番。建永二年(一二〇七)法然が四国へ配流の途中、高砂の浦で老漁師夫婦に念仏教化した遺跡と伝える。寺伝によれば、弘仁六年(八一五)空海が嵯峨天皇の勅を奉じて創建し、地蔵山十輪寺と号したが衰退し、法然の念仏教化の後、法然を中興開山として浄土宗に転じ、大永七年(一五二七)堺の僧十万が讃岐国生福寺宝瓶の御影を得て当寺に納めたので、山号宝瓶山に改めたという。しかし、山号の変更は、三五世天慶が知恩院宮門跡五世尊峰法親王から宝瓶山の染筆を賜って、扁額を山門に懸けた天明六年(一七八六)である。絹本著色五仏尊像は国重要文化財。


【資料】『四十八巻伝』三四、『二十五拝第三番円光大師宝瓶御影略縁起』、『十輪寺境内幷諸堂之記録』、『西光寺文書』(『高砂市史』五、高砂市、二〇〇五)【図版】巻末付録


【参照項目】➡法然上人二十五霊場


【執筆者:山本博子】