宗門改あらためにともなって作成された人名簿。宗門帳、宗門人別改帳、宗旨人別改帳などともいう。毎年定期的に人びとの所属する宗旨を明らかにし、檀那寺の証明をえて、宗門改役人に提出した。宗門人別帳の作成が法制的に整備され、全国的に普及するようになったのは一七世紀後半(寛文年間、一六六一—一六七三)以後である。諸人の信仰調査だけでなく、戸籍原簿ともなり、ときには租税負担能力を把握するための租税台帳の役割をも果たした。宗教史・社会経済史の史料として重要である。
【参照項目】➡宗門改
【執筆者:宇高良哲】