七難
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:26時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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しちなん/七難
七種の災難の意。経典によって内容に相違がある。①『仁王般若波羅蜜経』下、受持品の説。日月失度難、星宿失度難、災火難、雨水変異難、悪風難、亢陽難(日照り)、悪賊難の七を挙げる。これらの名称は智顗『仁王護国般若波羅蜜経疏』五(正蔵三三・二八四下)による。②『薬師瑠璃光経』の説。人衆疾疫難、他国侵逼難、自界叛逆難、星宿変怪難、日月薄蝕難、非時風雨難、過時不雨難の七を挙げる。これらの名称は『薬師瑠璃光本願功徳経』(正蔵一四・四〇七下)による。③『法華経』普門品では火難、水難、羅刹難、刀杖難、鬼難、枷鎖難、怨賊難の七を挙げる。ここでは災厄が七項目にまとめられているわけではないが、智顗『観音義疏』上(正蔵三四・九二三中〜八中)によって七難とする。
【参照項目】➡七難消滅の法
【執筆者:齊藤舜健】